※ここから追記
2020年8月時点においてCeleron N3350は、ノートPC向けCPUとしては最低クラスの性能です。搭載機を使いこなすには、ウィンドウズの高速化チューニングや割り切った運用が必要。PCに詳しくない人は、使わないほうが無難です。
CPUの性能差
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Ryzen 7 4700U |
15046
|
Ryzen 5 4500U |
12892
|
Core i7-1065G7 |
12016
|
Core i5-1035G4 |
10844
|
Core i7-10510U |
10257
|
Core i5-1035G1 |
9667
|
Core i5-10210U |
9584
|
Ryzen 3 4300U |
9154
|
Core i3-10110U |
5553
|
Athlon Silver 3050U |
3851
|
Celeron N4120 |
2771
|
Celeron N4020 |
1665
|
Celeron N3350 |
1254
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
最新の格安ノートPCについては以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
https://little-beans.net/bargain/amazon-0402/
※追記終わり
Celeron N3350とCeleron N3450は、2016年9月にリリースされた格安パソコン向けのCPU(SoC)です。3~4万円台のノートパソコンで使われることが多く、CPUの計算性能はかなり低め。ただしネットの調べ物や動画視聴、文書作成などのライトな用途には十分な性能を持っています。
CPUは世代(発売タイミング)によって、異なる開発コード名(グループ名)が付けられています。今回取り上げるCeleron N3350とCeleron N3450は開発コードは「Apollo Lake(アポロレイク)」です。
Apollo Lake世代のCPUの特徴
Celeron N3350 | Celeron N3450 | |
---|---|---|
コア数/スレッド数 | 2/2 | 4/4 |
周波数 | 1.1GHz | 1.1GHz |
最大動作周波数 | 2.40GHz | 2.20GHz |
内蔵グラフィックス | Intel HD Graphics 500 | |
CPU性能 | とても低い | 低い |
グラフィックス性能 | とても低い |
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インテル製CPUの種類と位置付け
「Celeron(セレロン)」とは、インテル製CPUのなかでも特に価格の安さを重視したCPUのブランド名です。価格が安いだけあって性能は控えめですが、消費電力が少ないというメリットもあります。
インテルのCPUブランド
ブランド名 | 読み方 | 性能 | 用途 |
---|---|---|---|
Xeon | ジーオン | ベラボーに高い | 企業向けサーバー、CG制作 |
Core i9 | コアアイナイン | 非常に高い | ゲーム用PC、3D/CG制作 |
Core i7 | コアアイセブン | 高い | ゲーム/ビジネス向けPC |
Core i5 | コアアイファイブ | そこそこ高い | 個人向けPCの標準モデル |
Core i3 | コアアイスリー | 中程度 | 廉価版モデル |
Core M | コアエム | 中程度 | 2-in-1パソコン、タブレット |
Pentium | ペンティアム | やや低い | 低価格パソコン |
Celeron | セレロン | 低い | 格安パソコン、一体型PC |
Atom | アトム | 非常に低い | タブレット、超小型パソコン |
Celeronの種類と用途
Celeronには用途に応じて、さまざまなシリーズが用意されています。最近ではノートパソコン向けの「Uシリーズ」と「Nシリーズ」、デスクトップパソコン向けの「Gシリーズ」と「Jシリーズ」が中心です。
そのなかでもUシリーズとGシリーズは性能が中程度ですが、NシリーズとJシリーズは若干低めです。特にグラフィックス性能については、N/Jシリーズはかなり劣ります。これは同じCeleronでも、U/GシリーズとN/Jシリーズとでは製造方法(アーキテクチャ)が異なるためです。
Celeronの種類
用途 | シリーズ名 | 性能 | 主なCPU |
---|---|---|---|
ノートPC向け | Celeron Uシリーズ | 中 | Celeron 3865U、Celeron 3855Uなど |
Celeron Nシリーズ | 低 | Celeron N3350、Celeron N3450 | |
デスクトップPC | Celeron Gシリーズ | 中 | Celeron G3900、CeleronG1840など |
Celeron Jシリーズ | 低 | Celeron J3355、Celeron J3160など |
Celeron Nシリーズのベンチマーク結果
当サイトではこれまでに、Celeron Nシリーズを搭載したノートパソコンの検証を行なっています。以下のグラフは、そのテスト結果をまとめたもの。最新版のCeleron N3350とCeleron N3450では、ひと世代前のCPUに比べて高性能であることがわかります。
名称 | 開発コード | コア数 | CINEBENCH R15スコア |
---|---|---|---|
Celeron N3450 | Apollo Lake | 4 |
|
Celeron N3350 | Apollo Lake | 2 |
|
Celeron N3160 | Braswell | 4 |
|
Celeron N3150 | Braswell | 4 |
|
Celeron N3060 | Braswell | 2 |
|
Celeron N3050 | Braswell | 2 |
|
3D性能については最新世代のほうが高性能であるものの、3Dゲームを楽しめるほどではありませんでした。
名称 | グラフィックス機能 | 3DMark Fire Strikeスコア |
---|---|---|
Celeron N3450 | Intel HD Graphics 500 |
|
Celeron N3350 | Intel HD Graphics 500 |
|
Celeron N3160 | Intel HD Graphics 400 |
|
Celeron N3150 | Intel HD Graphics |
|
Celeron N3060 | Intel HD Graphics 400 |
|
Celeron N3050 | Intel HD Graphics |
|
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
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Celeron N3450搭載モデルのレビュー記事
上位版のCeleron N3450は、主に国内のショップブランドモデルでよく使われています。性能的には、ネットや動画視聴、文書作成など軽めの作業であれば普通に使えるレベルです。当サイトでは以下の機種をレビューしていますので、気になる方はぜひ参考にしてください。
Celeron N3350搭載モデルのレビュー記事
2コアのCeleron N3350は、海外メーカーの格安モデルでよく使われています。性能についてはかなり控えめですが、それでもなんとか使えるレベルです。3~4万円台のモデルではCPU性能よりもメモリー容量やストレージの種類によって快適さが大きく変わるので、より高性能なパーツを使っているモデルを選んだり、自分でパーツを交換することを検討したほうがいいでしょう。
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