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ドスパラAltair VH-AD3詳細レビュー!3万円台の激安ノートPCはSSD追加で真価を発揮するか!?

Altair VH-AD3

どうも、自称”格安PCウオッチャー”のこまめブログ管理人(@littlebeansinfo)です。今回は3万円台で買えるドスパラの「Altair(アルタイル) VH-AD3」を自腹で購入しましたので、そのレビューをお届けします。

 

また実際にSSDを追加して、パフォーマンスがどのくらい向上するのかについても検証しました。購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

※この記事ではストレージ容量が32GBのAltair VH-AD3を取り上げていますが、現在は同じ値段で容量が64GBのAltair VH-AD3Lが販売されています

Altair VH-AD3L

Altair VH-AD3L

税込3万円台

セール情報をチェック

Altair VH-AD3の価格は本当に安いのか?

Altair VH-AD3の価格は記事執筆時点(4/17)で税別2万9980円、送料と消費税を加えると3万4538円です。いまは税込み2万円台で買えるノートパソコンもあるので、価格だけで見れば特別安いというわけではありません。たとえばアマゾンのノートパソコンランキングでベストセラー1位(4/17時点)の「ASUS VivoBook R206SA」は、税込み2万4980円で販売されています。

 

Altair VH-AD3 Inspiron 14 3000 エントリーモデル VivoBook R206SA
CPU Celeron N3450 Celeron N3350 Celeron N3050
メモリー 4GB 4GB 2GB
ストレージ 32GB eMMC 1TB HDD 500GB HDD
ディスプレイ 14型、1366×768ドット 14型、1366×768ドット 11.6型、1366×768ドット
実売価格(4/17時点) 3万4538円 4万1793円 2万4980円

 

しかし2万円台のモデルはメモリー容量が少なかったり、液晶ディスプレイが小さかったりすることもあります。普通に使うには、性能面で厳しいかもしれません。

 

その一方でAltair VH-AD3はストレージ容量が少ないものの、格安モデルのなかではCPU性能が高め。メモリー容量は4GBなので、ライトな作業であれば普通に使えます。さらに6000円程度で120GB SSDを追加すれば、快適さはグンとアップするでしょう。ほかの14型モデルと比べても価格は安く、購入を検討する価値があると言えます。

 

なお価格はタイミングによって大きく変動することがあります。別の記事で最新の価格情報をまとめていますので、購入の際はそちらを参考にしてください。

Altair VH-AD3のスペックを解説

CPU Celeron N3450
グラフィックス Intel HD Graphics 500(CPU内蔵)
メモリー 4GB
ストレージ 32GB eMMC
ディスプレイ 14型、1366×768ドット、光沢
光学ドライブ なし
通信機能 IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN(433Mbps)、Bluetooth 4.2
インターフェース USB3.0×2、HDMI、SDメモリーカードスロット、ヘッドホン出力
Webカメラ HD 720p(92万画素相当)
サイズ 幅340.6×奥行き237×高さ25.5mm
重量 1.6kg
バッテリー 約7.9時間

クアッドコアCPUを搭載

Altair VH-AD3で使われているCeleron N3450は、Apollo Lake世代のクアッドコア(4コア)CPUです。同じApollo Lake世代のCeleron N3350はデュアルコア(2コア)で、性能面ではCeleron N3450のほうが優れています。

 

Celeron N3450/N3350/N3050の違い
CPU名 Celeron N3450 Celeron N3350 Celeron N3050
開発コード Apollo Lake Braswell
プロセスルール 14nm
コア数/スレッド数 4/4 2/2
動作周波数 1.10GHz 1.6GHz
バースト周波数 2.20GHz 2.40GHz 2.16GHz
キャッシュメモリー 2MB(L2)
TDP 6W
グラフィックス Intel HD Graphics 500 Intel HD Graphics(第8世代)
グラフィックス動作周波数 200MHz(最大700MHz) 200MHz(最大650MHz) 320MHz(最大600MHz)
実行ユニット数 12

 

以前は格安モデルでCeleron N3050がよく使われていましたが、最近はCeleron N3350搭載モデルが増えてきました。今後1年くらいは、Celeron N3350が格安モデルの主流となるかもしれません。

 

Celeron N3450は、そのCeleron N3350よりもワンランク上のCPUです。そのぶん、高いパフォーマンスを期待できます。ただしCeleron Nシリーズはタブレット向けCPUのAtomシリーズと同じアーキテクチャが使われているため、それほど高性能というわけではありません。同じCeleronでもCeleron 3855UやCeleron 3865Uのほうが総合的には高性能である点に注意してください。

 

Apollo Lake世代のCeleron N3450を搭載

Apollo Lake世代のCeleron N3450を搭載

メモリーは必要最低限の4GB

パソコンを快適に使いたいなら8GBのメモリー容量が欲しいところですが、4GBでも問題はありません。ただし複数のソフトを同時に使ったり、ブラウザーでタブをたくさん開いたりすると、多少動きが遅く感じる場面があるでしょう。

 

メモリーはオンボードで4GB

メモリーはオンボードで4GB

32GBのストレージ容量はかなり少ない

Altair VH-AD3は、ストレージとして32GBのeMMCを搭載しています。タブレットやスマホでは妥協できる容量ですが、パソコンとして使うには少なすぎです。システム領域やリカバリー用などにも容量が使われるため、実際に使える空き容量は11GBしかありませんでした。

 

eMMCの容量

Cドライブの空き容量は11GB

 

Windows 10のアップデートを円滑に行なうには、最低でも4~7GBの空き容量を残しておく必要があります。となると、使える容量は実質的に数GB程度程度しかありません。ネットを見たり動画を視聴する程度なら問題ないのですが、ソフトをいくつもインストールしたり大量のファイルを扱うような使い方には向いていない点に注意してください。

 

ただしAltair VH-AD3は、HDDやSSDを比較的簡単に追加できます。HDDやSSDは自分で用意する必要がありますが、120GBのSSDであれば最近は6000円程度で購入可能です。SSDはeMMCよりもアクセス速度が速いため、全体的なパフォーマンスも向上します。Altair VH-AD3をガッツリと使うつもりなら、SSDの追加を前提に検討するといいでしょう。

 

SSDの追加

ブラケットを取り付けたSSDを、スロットに差し込むだけ

11acの無線LANに対応&バッテリーが長持ち

そのほかのポイントとして、11acの無線LAN(最大通信速度は433Mbps)に対応している点とバッテリー駆動時間が長い点が挙げられます。重量は1.6kgでモバイル用途には重いのですが、持ち歩けない重さではありません。モバイルタイプのノートパソコンとして、外出先で使ってみてはいかがでしょうか。

ベンチマーク結果をチェック

続いては、実際の性能の目安となる各種ベンチマークテストの結果を紹介します。比較例としてInspiron 14 3000 エントリーモデルとVivoBook R206SAの結果もまとめました。検討材料のひとつとして、参考にしてください。

 

Altair VH-AD3 Inspiron 14 3000 エントリーモデル VivoBook R206SA
CPU Celeron N3450 Celeron N3350 Celeron N3050
メモリー 4GB 4GB 2GB
ストレージ 32GB eMMC 1TB HDD 500GB HDD
ディスプレイ 14型、1366×768ドット 14型、1366×768ドット 11.6型、1366×768ドット
実売価格(4/12時点) 3万4538円 4万1793円 2万4980円

Windows 10の快適さ

Windowsエクスペリエンスインデックス(システム評価ツールの結果)
Altair VH-AD3 Inspiron 14 3000 エントリーモデル VivoBook R206SA
プロセッサ 7.1 5.9 5
メモリ 5.9 5.9 5.5
グラフィックス 4.2 4.1 4.1
プライマリハードディスク 6.95 5.9 5.9

 

Windows 10の快適さを表わす「Windowsエクスペリエンスインデックス(システム評価ツールの結果)」は、上記の表の結果となりました。Altair VH-AD3はクアッドコアCPUを搭載しているだけあって、CPU性能を表わす「プロセッサ」で高いスコアが出ています。またHDDよりもランダムアクセス速度が速いeMMCを搭載しているため、ストレージ性能を表わす「プライマリハードディスク」でHDD搭載モデルよりも優れた結果が出ました。

 

実際のWindows 10のレスポンスについてですが、使っていて特に不満を感じる場面はありませんでした。システムの起動時間も早く、ソフトもサクサク動きます。Windows 10や軽めのソフトを利用するぶんには、まったく問題ないでしょう。

CPUの性能

CINEBENCH R15

 

CPUの計算性能を計測する「CINEBENCH」では、マルチコア性能を表わす「CPU」で「172cb」と、格安モデルとしては高い結果が出ています。クアッドコアCPUの効果が現われているのかもしれません。

 

CINEBENCH R15ベンチマーク結果
Altair VH-AD3 Inspiron 14 3000 エントリーモデル VivoBook R206SA
CPU 172cb 94cb 60cb

 

CINEBENCH R15の結果の目安(「CPU」のスコア)
Core i7-7700HQ 710~730cb前後
Core i7-7500U 330cb前後
Core i5-7200U 320cb前後
Core i3-7100U 250cb前後
Celeron 3855U 120cb前後

SSDのアクセス速度

CrystalDiskMarkベンチマーク結果

 

ストレージのアクセス速度を計測する「CrystalDiskMark」では、シーケンシャルリードでHDD(平均100MB/秒)よりも1.9倍速い結果となりました。eMMCは書き込み速度がHDDよりも遅い場合があるのですが、Altair VH-AD3ではHDDよりも優れた結果が出ています。

 

CrystalDiskMarkベンチマーク結果
Altair VH-AD3 Inspiron 14 3000 エントリーモデル VivoBook R206SA
Seq Q32T1リード 192.4MB/秒 103.8MB/秒 109.7MB/秒
Seq Q32T1ライト 112.0MB/秒 103.2MB/秒 106.6MB/秒
4K Q32T1リード 32.56MB/秒 1.007MB/秒 0.842MB/秒
4K Q32T1ライト 16.09MB/秒 1.110MB/秒 1.014MB/秒

 

またWindows 10の快適さに強く影響する「4K」のアクセス速度が、HDDよりもはるかに速い点にも注目してください。簡単な作業であれば、HDD搭載モデルよりもサクサクとこなせるでしょう。

 

ちなみにテスト機ではストレージにサンディスクの「DF4032」が使われていましたが、出荷タイミングによってはほかのeMMCが使われているかもしれません。

パソコンとしての総合性能

総合的なパフォーマンスを計測する「PCMark 8」の結果は以下のとおり。Webページの閲覧や動画視聴、ゲームの快適さなどのスコアはすべての比較機であまり変わりませんでしたが、動画のエンコードテストでかなり高い結果が出ました。逆に言えば、ビデオチャットや動画の変換を行なわないのであれば、Celeron N3350やCeleron N3050でもOKということです。

 

「PCMark 8」の「Home accelerated」ベンチマーク結果

「PCMark 8」の「Home accelerated」ベンチマーク結果

 

「PCMark 8」の「Creative accelerated」ベンチマーク結果

「PCMark 8」の「Creative accelerated」ベンチマーク結果

 

PCMark 8ベンチマーク結果
Altair VH-AD3 Inspiron 14 3000 エントリーモデル VivoBook R206SA
Home accelerated 1866 1744 計測中
Creative accelerated 2087 1697 計測中

 

下位8%以内の性能

「PCMark 8」で計測されたPCのなかでは、下位8%以内の性能。残念ながらパソコン全体では、性能は低めです

 

 

同じく総合的なパフォーマンスを計測する「PassMark PerformanceTest 9.0」では、ほかの機種に比べてCPU性能とストレージ性能で上回りました。Altair VH-AD3は2~3万円台の格安モデルとしては、パフォーマンスに優れていることがわかります。

 

「PassMark PerformanceTest 9.0」ベンチマーク結果

「PassMark PerformanceTest 9.0」ベンチマーク結果

 

PassMark PerformanceTest 9.0ベンチマーク結果
Altair VH-AD3 Inspiron 14 3000 エントリーモデル VivoBook R206SA
CPU Mark 2077.8 1279.2 計測中
2D Graphics Mark 264.5 282 計測中
3D Graphics Mark 365.1 324.9 計測中
Memory Mark 931.1 920.9 計測中
Disk Mark 1094.7 618.8 計測中

3Dゲーム性能

総合的な3D性能を表わす「3DMark」でも、Altair VH-AD3では(格安モデルとしては)優れた結果が出ています。とは言うものの、3Dゲームを快適に遊べるほどの性能ではありません。2D描画主体のゲームや軽めのブラウザーゲームなら問題なくプレーできますが、人気の3Dゲームを楽しむには厳しい性能です。

 

3DMarkベンチマーク結果
Altair VH-AD3 Inspiron 14 3000 エントリーモデル VivoBook R206SA
3dmark firestrikeFire Strike 329 294 計測中
3dmark skydiverSky Diver 1261 1070 計測中
3dmark cloudgateCloud Gate 2577 2017 計測中
3dmark icestormIce Storm 27250 22535 計測中

ドラクエ10ベンチ

ドラゴンクエストXベンチマークソフト

 

「ドラゴンクエストXベンチマークソフト」では解像度1280×720ドットの低品質で「普通」の評価でした。同じ解像度で画質を「標準品質」に変えると、スコアは「2709」の「やや重い」という評価です。画質にこだわらなければアリかもしれませんが、画面がカクカクすることが多いと思われます。正直なところ、ドラクエ10のプレーはおすすめしません。

FF14ベンチ

ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク

 

「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」では、解像度1280×720ドットの標準品質で「設定変更を推奨」(平均12.2FPS)という評価でした。解像度や画質を極端に下げればなんとか遊べるかもしれませんが、プレーは考えないほうが無難です。

SSD追加でパフォーマンスアップ!

前述のとおり、Altair VH-AD3はHDDやSSDを手軽に追加できる点が特徴です。通常、格安なノートパソコンではパーツ交換に対応していない場合が多く、交換が可能なモデルでも面倒な作業が必要です。

 

しかしAltair VH-AD3なら、自分で用意したHDD/SSDをスロットに挿すだけ。実際にはブラケットの取り付けやBIOS設定なども必要ですが、ほかのモデルに比べてはるかに簡単に増設できます。

 

なお今回はeMMCをそのままの状態で残しておきたかったため、eMMCのブート領域や回復領域を残したままにしています。いまのところ問題なく動作していますが、もしかするとなんらかの不具合が生じるかもしれません。

SSD増設の前にすること

SSDを追加する前に、まずはいくつかの準備を行なっておきましょう。重要なファイル(写真や文書など)は、かならずほかのストレージ(外付けHDDやUSBメモリー、SDカードなど)にバックアップしてください。

 

クリーンインストールを行なう場合は、Windows 10のプロダクトIDが必要です。プロダクトIDは「設定」アプリから確認できますので、かならずメモしておきます。

 

プロダクトIDを確認

設定アプリの「システム」→「バージョン情報」でプロダクトIDを確認できます

 

Windows 10の再インストールには、「メディア作成ツール」を使うのが便利です。容量が4GB以上のUSBメモリーを用意して、起動&セットアップ用のメディアを作成してください。

 

ブータブルUSBメモリーの作成

Windows 10のセットアップ用に、起動可能なUSBメモリーを作成します

 

また当然ですが、あらかじめSSD(またはHDD)を用意しておいてください。

SSD増設はとても簡単!

最初に、用意したSSDにブラケットを取り付けます。このブラケットは、Altair VH-AD3に付属するものです。

 

ブラケットをSSDに取り付け

付属のブラケットをSSDに取り付けます

 

SSDにブラケットを取り付けた状態

SSDにブラケットを取り付けた状態

 

次に、Altair VH-AD3の右側面にあるカバーを外してSSDを取り付けます。

 

右側面のカバーを外す

右側面のカバーを外します

 

SSDの追加

ブラケットを取り付けたSSDをスロットに差し込み、カバーを付け直します

 

SSDの取り付けが終わったら、メディア作成ツールで作成したUSBメモリーを挿し込んでパソコンを起動します。Windows 10のセットアップ画面が表示されない場合は、以下の方法からUSB起動を有効にしてください。

 

  • 電源を挿れた直後に「F2」キーを押し続けてBIOS画面を表示する。「BOOT」タブで「UEFI USB Key」を最上位に移動する
  • もしくは、Windows 10の設定アプリから「更新とセキュリティ」→「回復」と選び、「PCの起動をカスタマイズする」の「今すぐ再起動する」をクリック。「オプションの選択画面」が表示されたら、「デバイスの使用」→「UEFI:Removable Device」を選択

 

Windows 10のセットアップ画面

Windows 10のセットアップ画面が表示されます

 

インストール方法には「カスタム」を選び、インストール場所を追加したSSDに設定してください。

 

Windows 10のセットアップ

「インストールの種類」では「カスタム」を選択

 

インストール場所の設定

追加したSSDにWindows 10をインストールします。BISO設定によって、「0」や「1」の番号が入れ替わることがあります

 

今回筆者はeMMCのパーティションをそのままにして、SSDにWindows 10をインストールしました。eMMCのみの構成に戻せるかは不明なのですが、ブート領域が複数あるのはなにかマズイ気もします。いまのところ不具合は発生していませんが、eMMCはキレイさっぱりクリアーしてしまったほうが無難かもしれません。ただしその場合、回復領域などはすべてなくなってしまう点に注意してください。

 

Windows 10のインストールが終わったら、BIOS設定画面からSSDの起動順位を上位に上げます。1番目は「UEFI USB Key」にしておいて、2番目くらいに設定しておくといいでしょう。

SSD増設後のベンチマーク結果

システムストレージをeMMCからSSDに変更後、どの程度パフォーマンスが向上しているのかを調べるために、再度ベンチマークテストを実施しました。

 

Windows 10の快適さを表わす「Windowsエクスペリエンスインデックス(システム評価ツールの結果)」では、ストレージ性能を表わす「プライマリハードディスク」が大きく変わっています。CPU性能を表わす「プロセッサ」やグラフィックス性能を表わす「グラフィックス」も微増しました。

 

Windowsエクスペリエンスインデックス(システム評価ツールの結果)
SSD増設後 SSD増設前
プロセッサ 7.2 7.1
メモリ 5.9 5.9
グラフィックス 4.4 4.2
プライマリハードディスク 8.1 6.95

 

「CrystalDiskMark」でストレージのアクセス速度を計測したところ、シーケンシャルリードがおよそ2.8倍になっています。

 

CrystalDiskMark

左がSSD、右がeMMCのアクセス速度

 

日常的な作業の快適さを計測する「PCMark 8」では、動画視聴とゲーム以外のテストでスコアが微増しました。ファイルの読み書きが高速化したことで、全体的なパフォーマンスが向上していると思われます。

 

「PCMark 8」の「Home accelerated」ベンチマーク結果

「PCMark 8」の「Home accelerated」ベンチマーク結果。左がSSDで、右がeMMC

 

「PCMark 8」の「Creative accelerated」ベンチマーク結果

「PCMark 8」の「Creative accelerated」ベンチマーク結果。左がSSDで、右がeMMC

 

「PassMark PerformanceTest 9.0」ベンチマーク結果

「PassMark PerformanceTest 9.0」ベンチマーク結果。上がSSDで、下がeMMC

 

ストレージをSSDに変えたことで確かにパフォーマンスが向上していますが、ベンチマーク結果を見る限りでは劇的な変化ではありません。ただしWindows 10の体感速度としては、eMMCのときよりもキビキビ動いている印象です。Windows 10のアップデートやアプリの更新でも、あまり時間がかからないようになりました。

 

なによりストレージ容量に余裕ができたことで大容量のファイルを保存できるようになったり、空き容量を気にしなくてもすむようになったのが大きなメリットです。Windows 10のレスポンスも含めて、心理的なストレスがだいぶなくなりました。Altair VH-AD3を購入するなら、ぜひSSDの増設を前提に検討してください。

 

容量の増加

ストレージの容量が増えたことで、ソフトをインストールしたり大容量のファイルを保存したりできるようになりました

本体の大きさと重さ

ここからは、Altair VH-AD3の外観面についてレビューします。

 

Altair VH-AD3の天板部分と底面部分のカラーはホワイトで、キーボードと液晶ディスプレイ周辺はブラックです。ツートンカラーのデザインはあまりノートパソコンっぽくなく、洗練された印象を受けました。

 

天板部分

天板部分はホワイト

 

底面部分

底面部分

 

液晶ディスプレイ周辺とキーボードはブラック

液晶ディスプレイ周辺とキーボードはブラック

 

ボディの素材には、樹脂(プラスチック)が使われています。パソコンではおなじみの素材ですが、表面が丁寧に仕上げられているので安っぽさは感じられません。とは言っても、さすがにメタル素材を使った高級モデルほどではありませんでした。

 

天板の質感

天板部分はツヤがなく、サラサラとした手触り

 

パームレストはヘアライン加工

パームレストには、ヘアライン風の加工が施されています

 

 

本体サイズは幅340.6×奥行き237×高さ25.5mmです。B4サイズ(幅364×奥行き257mm、一般的な紙のノートを見開きにした大きさ)よりもひと回り小さいと考えれば、サイズ感をイメージしやすいでしょう。

 

フットプリント

フットプリント(接地面積)は幅340.6×奥行き237mm

 

徐々に薄くなっていくデザイン

中心部分からフロントとリアにかけて徐々に薄くなっていくデザイン

 

スリムな印象

ホワイトのカラーの影響か、見た目はスリムです

 

カタログ上では重量は1.6kg、実際に重さを計測したところ1.604kgでした。15.6型ノートパソコン(2~2.5kg程度)よりも軽く、持ち歩けない重さでもありません。人によっては多少がんばれば、モバイル用途でも利用できるでしょう。

 

重量の実測

重量は実測で1.604kg、電源アダプター込みで1.731kgでした

液晶ディスプレイの映像品質

Altair VH-AD3の液晶ディスプレイは14型で、解像度は1366×768ドットです。フルHD(1920×1080ドット)よりも1画面あたりの情報量は少ないのですが、ネットや写真は普通に閲覧できます。

 

14型で解像度1366×768ドットの液晶ディスプレイ

14型で解像度1366×768ドットの液晶ディスプレイ

 

映像の色合いは、格安モデル相当という印象でした。やや青みが強く、視野角も狭めです。ただしほかの格安モデルよりも映像がやや明るい上に、コントラストが若干高い気がします。液晶パネル表面が光沢ありのノングレア仕上げということもあり、文字は非常にくっきりしていました。

 

写真を映し出した様子

写真を映し出した様子

 

ガンマカーブ

液晶ディスプレイのガンマカーブ。青の線が下に飛び出ていることから、青みが強く出ていることがわかります

 

sRGB比は61.1%

sRGB比は61.1%

 

視野角

視野角は狭く、映像を斜めから見ると色が変わってしまいます

 

グレアパネル

光沢のあるグレアパネルなので、光の映り込みはそれなりにあります

 

液晶ディスプレイの最大角度

液晶ディスプレイの最大角度

キーボードの使いやすさ

デザインや液晶ディスプレイで気になる部分はないのですが、キーボードについてはかなり不満があります。

 

Altair VH-AD3のキーボードはテンキーなしの88キー構成で、日本語配列です。キーピッチは実測19mm、ストロークは実測で1.5mmでした。

 

Altair VH-AD3のキーボード

Altair VH-AD3のキーボード

 

写真をご覧いただくとわかるのですが、配列がかなり特殊です。右端には特殊キーが縦に並んでいる上に、右Shiftキーの位置も標準より左にズレています。またBackSpaceキーがやたら大きいのですが、右Shiftキーの左にあるキーは小さくなっていました。

 

キーボードの右側

いろいろと突っ込みたくなるキーボードの右側

 

そしてもっとも気になるのが、「¥」キーが左Shiftキーの隣に配置されている点です。本来ならBackSpaceキーの左側にあるはずなのですが、通常とは逆方向の位置。標準的なキー配列に慣れている人なら、押し間違えることが多くなるでしょう。

 

左側の配列

左側に設置された「¥」キー。左Shiftキーもかなり小さめです

 

底打ち感は強く、タイプ音も大きめ。入力時にたわみも感じられました。キーピッチ以外は、かなり不満の残る仕上がりです。

 

 

余裕のあるキーボード

キーピッチが大きいので、キーボード操作時は余裕があります

 

タッチパッド

タッチパッドはボタン一体型

 

電源ボタン

キーボード左上には電源ボタン

端子類・拡張性について

周辺機器接続用のインターフェースとしてはUSB3.0×2、HDMI、SD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロット、ヘッドホン出力などが用意されています。種類や数が多いわけではありませんが、ライトな利用には十分な構成です。

 

本体前面と背面

本体前面(上)と背面(下) ※クリックで拡大

 

左側面

左側面には電源コネクター、HDMI、USB3.0×2、SD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロット、ヘッドホン出力 ※クリックで拡大

 

右側面

右側面には2.5インチドライブスロット ※クリックで拡大

 

個人的には、すべてのインターフェース類が左側面に集中しているのが気になりました。たとえばUSB接続のマウスを右利きの人が使う場合、ケーブルを液晶ディスプレイの後ろに回すなどの取り回しが必要となります。もっとも最近はワイヤレスマウスを使う人が増えているので問題ないかもしれませんが、個人的には左右に少なくとも1ポートずつは用意されているとありがたいです。

 

端子間のスペース

左側のUSB端子の両脇が狭く、組み合わせによってはUSBメモリーを挿せないことがあります

 

SDカードのはみ出し

SDカードを挿すと、1.5cm程度のはみ出します

 

Webカメラ

液晶ディスプレイ上部には、HD 720p(92万画素)のWebカメラ

 

底面部

底面部に増設用のスロット類はありません

バッテリー駆動時間について

カタログ上の公称値では、バッテリー駆動時間は約7.9時間とされています。下記の条件で実際の駆動時間を計測したところ、公称値よりも長い9時間20分という結果でした。駆動時間は使い方によって増減しますが、無線LANにつなぎっぱなしのテストでこれだけもてば十分。。おそらく1日の作業には問題ないしょう。

バッテリー駆動時間計測時のテスト条件

  • Windows 10の電源プランを「省電力」に
  • 液晶ディスプレイの明るさを40%に設定
  • 輝度(明るさ)の自動調節機能はオフ
  • 無線LANとBluetoothはオン
  • ボリュームは50%に調整
  • 「BBench」で10秒ごとのキー入力と60秒ごとのWebアクセスを有効化
  • 満充電の状態からテストを行ない、休止状態へ移行するまでの時間を計測
バッテリー駆動時間の推移

バッテリー駆動時間の推移

3万円台で買えると思えば納得できる範囲?

ということで、今回はドスパラの格安ノートパソコン「Altair VH-AD3」についてレビューしました。個人的にはキーボードに大きな不満はありますが、それ以外の部分については悪い印象はありません。むしろこの値段で、よくここまで仕上げたなというのが正直な感想です。キーボードにこだわりのない人であれば、特に気にならないでしょう。ライトな利用に適した格安モデルです。

 

3万円台の格安パソコン

3万円台でも十分使える格安ノートパソコン

 

なおAltair VH-AD3はドスパラの直販サイトで購入できます。支払い方法や納期などについては、公式サイトをご確認ください。
※この記事ではストレージ容量が32GBのAltair VH-AD3を取り上げていますが、現在は同じ値段で容量が64GBのAltair VH-AD3Lが販売されています

Altair VH-AD3L

Altair VH-AD3L

税込3万円台

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