マインクラフトでは「ShaderMod」、通称「影MOD」と呼ばれるMOD(追加プログラム)を導入することで、グラフィックス品質を大幅に向上することができます。しかし影MODの利用には高いマシンパワーが必要で、高性能なGPUおよびCPUが必須です。そこで今回はGeForce GTX 980を搭載したPCで影MODを導入したときの動作について検証します。
検証に使用したパソコン
今回の検証では、日本HPからお借りした「HP ENVY Phoenix 810-480jp/CT」を利用しています。CPUはCore i7-4790Kで、GPUとしてGeForce GTX 980を搭載しています。
パーツ構成やベンチマーク結果については下記の記事で詳しく紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください。
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MODなしの状態をチェック!
影MODを導入する前に、まずは標準の状態、いわゆる「バニラ」での動作を確認してみましょう。
ウィンドウモードの標準ビデオ設定を試してみたところ、FPSは常時200オーバーでした。立ち止まってなにもしないでいると、余裕で400FPSを超えます。筆者はこれまでCeleron N2840やCeleron 2957Uなど性能の低いCPUを使った動作確認が多かったのですが、立ち上がりや描画の速さに感動しました。
FPS計測ツール「Fraps」を使って移動中のFPSを計測してみたところ、ウィンドウモードで平均238.85FPS、フルスクリーンで199.8FPS、さらにchunk16のフルスクリーンモードで174.55FPSという結果となりました。たぶん、マインクラフトをあと2本くらい起動しても大丈夫なんじゃないでしょうか(重複起動はできません)。
GeForce GTX 980での「マインクラフト」FPS計測結果 | |||
最小 | 最大 | 平均 | |
---|---|---|---|
ウィンドウモード | 171 | 365 | 238.85 |
フルスクリーンモード | 136 | 296 | 199.8 |
フルスクリーン(chunk16) | 89 | 284 | 174.55 |
1万個のTNTを配置して爆発させるTNTベンチでは、目視で最小FPSが7だったのを確認しています。パワーの低いパソコンではすべての爆発が終わるまでに2~3分かかることもありますが、Core i7-4790K+GeForce GTX 980の「HP ENVY Phoenix 810-480jp/CT」は30秒程度で終わりました。この速さは異常!
影MOD導入後でもフルスクリーンで60FPSオーバー!
GeForce GTX 980はパワーがありすぎて、バニラ状態では物足りないことがわかりました。そこで次はいよいよ影MODを導入してみましょう。利用したのは「SEUS」こと「Sonic Ether’s Unbelievable Shaders」の「Ultra」です。導入方法はいろいろと複雑なので、いずれ別の機会に解説します。
影MODを導入すると、まるで別のゲームのような画面になります。特に水面の表現がかなりキレイです。影の部分も強くなり、明かりは周囲を柔らかく照らすようになります。
影MOD(SEUS Ultra)導入後のFPSは以下のとおりです。ウィンドウモードでは理想とされる60FPSを切ってしまいましたが、フルスクリーンモードでは60FPSオーバーとなりました。通常はフルスクリーンのほうがFPSは低くなる傾向にあります。両モードともに、ほぼストレスなくプレーできるレベルと言えるでしょう。
GeForce GTX 980で影MOD導入後のFPS計測結果 | |||
最小 | 最大 | 平均 | |
---|---|---|---|
ウィンドウモード | 28 | 115 | 56.63 |
フルスクリーンモード | 29 | 115 | 65.58 |
デュアルディスプレイ化で迫力も倍増!
GeForce GTX 980はマルチディスプレイでのゲームプレーが可能です。そこで2台の液晶ディスプレイを使い、3840×1080ドットの画面でマインクラフトをプレーしてみました。
スクリーンショットをご覧いただくとわかるように、3840×1080ドットのプレー画面はとにかく圧巻のひと言です。視界がグンと広がり、広大なフィールドに圧倒されます。もはや完全に別のゲームと言ってもいいでしょう。
デュアルディスプレイ時のFPSを計測したところ、平均で47.88FPSという結果となりました。場面によっては多少カクつくことがあるかもしれませんが、それでもこの画面でプレーする価値はあります。
GeForce GTX 980で影MOD導入+デュアルディスプレイ時のFPS計測結果 | |||
最小 | 最大 | 平均 | |
---|---|---|---|
フルスクリーンモード | 27 | 94 | 47.88 |
ただし液晶ディスプレイ2台のデュアル構成では、プレー画面の真ん中に液晶ディスプレイのベゼルが来てしまいます。そのため画面の中央が見づらくなるのが、唯一の欠点と言えるでしょう。これを解決するには液晶ディスプレイを3台使ったトリプル構成がベストなのですが、1台のときは平均65.58FPSで2台だと平均47.88FPSまで下がっていることを考えると、3台めはスペック的に厳しいかもしれません。グラフィックボードをGeForce GTX TITAN Xにするか、GeForce GTX 980の2-way SLI構成にする必要がありそうです。そうなると予算的にも厳しいのですが、いつかは実現してみたいですね。
影MODの最高設定でプレーするならGeForce GTX 980!
マインクラフトを楽しむなら影MODなしでも全然OKなのですが、いちどこの画面を見てしまうと、標準の画面には戻りたくないと感じてしまいます。それほどまでに影MODの効果は劇的です。このためにGeForce GTX 980を搭載した高性能PCを入手するのもアリでしょう。ほかのゲームの楽しめますしね。
ということで、今回はGeForce GTX 980を搭載した「HP ENVY Phoenix 810-480jp/CT」でマインクラフトの影MODを試した結果を紹介しました。ほかの記事では「HP ENVY Phoenix 810-480jp/CT」のスペックや外観、ほかのゲームの快適さなどについて詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。