各PC系ショップにてAMD Radeon RX 6500 XT(4GB)搭載グラボが、1万9800円の激安価格で販売されています。2022年10月中旬時点でのエントリー向けグラボは、GTX 1650やRX 6400で2万円前後。それらよりゲーム性能は上で、ほぼ同じ価格です。
2万円切りで販売されているのは「MSI Radeon RX 6500 XT MECH 2X 4G OC」と「SAPPHIRE PULSE Radeon RX 6500 XT GAMING OC 4G GDDR6」の2種類。そのうち筆者は、MSIのグラボを購入しました。
MSI Radeon RX 6500 XT MECH 2X 4G OC
スペック
GPU | Radeon RX 6500 XT |
---|---|
インターフェース | PCI Express 4.0 x4 |
メモリー | GDDR6 4GB |
クロック | ゲーム:2685MHz / ブースト:2825MHz |
コア | 1024 |
消費電力 / 推奨電力 | 107W / 400W |
映像出力 | HDMI2.1(4K@120Hz)×1、DisplayPort 1.4a×1 |
冷却システム | 空冷ファン×2(2スロット占有) |
電源 | 6ピン×1 |
サイズ | 長さ172×幅112×高さ42mm |
パッケージ
空冷ファン
映像出力は2系統
Ryzen 5 5600G搭載のVictus 15Lに取り付けてベンチマークテストを行なったところ、とりあえずエントリー向けGPUとしてはまずまずの結果でした。3DMarkの統計値よりもやや低いモノの、大きな差ではありません。
GPU性能(DirectX 12,WQHD)
GPU | 3DMark Time Spy Graphics |
---|---|
RTX 3060 |
8766
|
RX 6600 |
8131
|
RTX 3050 |
6224
|
GTX 1660 |
5419
|
RX 6500 XT |
4965
|
RX 6500 XT(Victus 15L) |
4802
|
GTX 1650 SUPER |
4690
|
GTX 1650 |
3627
|
RX 6400(Victus 15L) |
3513
|
※参考スコアはUL Solutionsによる集計値
ゲーム系ベンチマークテストでも、エントリー向けとしては優秀な結果が出ています。激重ゲームを最高画質でプレーするのには向いていませんが、画質を落とせばそこそこ楽しめるでしょう。ただ、タイトルよっては苦手なものもあるようです。※テストはフルHD(1920×1080ドット)で実施
検証結果まとめ
- ・基本はフルHDターゲット
- ・レイトレは事実上非対応
- ・重量級タイトルは画質調整で快適
- ・中量級FPS/TPSは画質を落として120~165Hz
- ・競技系FPS/TPSはまったく問題なし
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ファークライ6(ちょっと重い / DX12)
画質 | 平均FPS / 最小FPS |
最高 | 36 / 28 |
低 | 83 / 68 |
サイバーパンク2077 (重い / DX12)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
ウルトラ | 78.46 / 37.93 |
低 | 85.42 / 40.2 |
アサシン クリード ヴァルハラ (重い)
画質 | 平均FPS / 低位1% |
最高 | 30 / 15 |
低 | 78 / 60 |
エーペックスレジェンズ 射撃訓練場(中量級)
画質 | 平均FPS / 低位1% |
最高画質 | 69.9 / 57.6 |
最低画質 | 203.5 / 160.1 |
※実際のプレーではこの結果よりもFPSが低下します
CS:GO FPS Benchmark(軽い)
画質 | 平均FPS |
最高画質 | 309.38 |
最低画質 | 373.79 |
※ワークショップ内のマップ「FPS Benchmark」を使用
Marvel’s Spider-Man Remastered
画質 ※自動描画調整:OFF | 平均FPS / 低位1% |
非常に高い | 23.2 / 11.5 |
非常に低い | 42.9 / 25.5 |
※フィールドを1分間走り回ったときのFPS
ヴァロラント 屋外射撃場(超軽い)
画質 | 平均FPS / 低位1% |
最高画質 | 291.9 / 149.7 FPS |
最低画質 | 353.5 / 191.2 FPS |
※1920×1080ドット、屋外射撃場で武器を使用しながら走り回った結果。実際のプレーではこの結果よりもFPSが10%程度低下します
欠点としては2画面出力にしか対応していない(3画面が一般的)点と、ハードウェアエンコードに対応していない点が挙げられます。GeForceシリーズはGTX 1650でもNVEncに対応していますが、AMDのエントリー向けであるRX 6400とRX 65000 XTは非対応です。ゲームにしか使わないのであればまったく問題ありませんが、GPUのの総合的なバリューとしてはやや魅力に欠けると言わざるを得ません。
それでも、ほぼ2万円で人気ゲームを楽しめるのは大きな魅力です。手頃なエントリー向けグラボとして、チェックしてみてはいかがでしょうか。
とにかく安さが魅力
MSIグラボ販売ショップ
SAPPHIREグラボ販売ショップ
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