日本HPから、2016年秋モデルのパソコンが発表されました。ラインナップはノートパソコンが2種類とデスクトップパソコンが2種類の、合計4種類です。メーカーの直販サイト「HP Directplus」ではすでに販売が開始されています。
HP Stream 11-y000
HP ENVY 15-as100
HP Pavilion 24-a100jp
HP Pavilion Wave 600-a000jp
先日行なわれた展示会で実機に触れてきましたので、今回は各モデルの簡単な説明とファーストインプレッションなどをお届けします。
税込み3万円切りの11.6型ノートPC「HP Stream 11-y000」
今回の新モデルのなかで個人的に目を引いたのが、「HP Stream 11」シリーズの新モデル「HP Stream 11-y000」です。2014年発売の「HP Stream 11-d000」、2015年発売の「HP Stream 11-r000」では本体カラーに濃いブルーが採用されていましたが、新モデルではパステルカラー風の「アクアブルー」が採用され、よりポップな雰囲気に仕上がっています。
2016年モデルは本体カラーに「アクアブルー」を採用しています
また、天板にストライプ状のテクスチャーが刻み込まれているのも特徴的です。旧モデルでは梨地風のサラサラとした手触りでしたが、新モデルでは独特の風合いがあります。表面の凹凸により、グリップ感が高まっているのもいいですね。
天板の表面には、ストライプ状の凹凸が施されています
サイズはほぼ変わりませんが、奥行きが1mm小さくなり、高さが0.1mm減りました。また重量は50g減っています。
本体サイズは幅300×奥行き205×高さ18.5mm。重量は約1.13kgです
液晶ディスプレイやインターフェース類に変わりはありません。使い勝手の点では、従来モデルと同じです。
液晶ディスプレイのサイズは11.6型で、解像度は1366×768ドット
キーピッチは18.7mm。前モデルでは18.9mmでしたので、0.2mm狭くなりました(ただし2014年モデルは18.7mm) ※写真は英字配列キーボード
右側面にはHDMI、USB3.0、microSDカードスロット、電源コネクター
左側面にはUSB2.0、ヘッドホン出力
従来モデルではメモリー容量が2GBでしたが、新モデルのHP Stream 11-y000では2GBのモデルと4GBのモデルの2種類が用意されています。またCPUがCeleron N2840からCeleron N3050に変わりました。
4GBのメモリーを搭載したモデルが用意されています。展示機は試作機のためCPUがCeleron N3060となっていますが、実際にはCeleron N3050です
展示機のデバイス情報
従来モデルは本体カラーが青という点でかなりのインパクトがありましたが、新モデルはさらに野心的なカラーリングだなと感じました。またCPUやメモリー容量の変更により、パフォーマンスがどれだけ向上しているのかも気になります。
筆者は前モデルのHP Stream 11-r000を所有していますが、特に問題なく使えています。画像の加工やブログ(WordPress)の更新ではやや動作が重く感じることもありますが、ネットで調べ物をしたり文書を作成するには十分でした。新モデルでも、軽めの作業であれば比較的快適に使えるでしょう。なんと言っても、価格の安さはなによりの魅力です。
MacBook対抗!? な15.6型プレミアムノートPC「HP ENVY 15-as100」
続いては、15.6型ノートパソコン「HP ENVY 15-as100」について。このモデルの魅力は、なんと言ってもデザインが優れている点です。ボディには削りだしのアルミ素材を利用し、高い剛性と質感を実現しています。
削りだしのアルミ素材を利用した、明るいシルバーのボディ
ヒンジ部分には、光沢のある素材が使われています。天板やパームレストがつや消しであるため、この部分がデザイン的なアクセントになっている印象です。ちなみ「クローム・エッジ」と呼ぶとのこと。
光沢ありのヒンジ部分、通称「クローム・エッジ」
全部が金属製というわけではなく、キーボードには一般的な樹脂(プラスチック)が使われています。また液晶ディスプレイを開くとキーボードが持ち上がるリフトアップ機構を採用しており、傾斜のある自然な角度でタイプ可能です。
キーボードはテンキー付き
液晶ディスプレイを開くとキーボード上部がわずかに持ち上がるので、自然な角度で入力できます
CPUにはKabylakeこと第7世代のCore i5-7200Uが使われています。メモリーはDDR4 8/16GBで、ストレージはPCIe接続の256GB SSD(NVMe)+1TB HDDのデュアルストレージ構成。パフォーマンス面ではかなりハイエンドな構成です。
HP ENVY 15-as100底面部。熱対策のために大きなエアインテーク(通気口)が用意され、ゴム足も高めになっています
雰囲気的にはMacBook Proのような印象で、おそらく対抗モデルとして意識しているのではないかと思います。価格は税別9万9800円からとリーズナブルなので、高性能かつ質感に優れたWindowsマシンとしておすすめです。
狭額デザイン採用の24型オールインワンPC「HP Pavilion 24-a100jp」
液晶ディスプレイ一体型の「HP Pavilion 24-a100jp」最大の特徴は、ベゼル幅がわずか6.4mmの狭額デザインを採用している点です。液晶ディスプレイのサイズは23.8型ですが、本体サイズが小さいので非常にコンパクトな印象を受けます。
非表示領域を含めたベゼル幅はわずか6.4mm!
本体サイズは22型のモデルとあまり変わりません
また、Webカメラを使わないときは本体内部に収納できる「ポップアップ方式」を採用している点も特徴的。見た目がスッキリする上に、万が一マルウェアなどに感染してもWebカメラを介してプライバシーを覗き見られる心配もありません。
液晶ディスプレイ上部には92万画素のWebカメラ
カメラを使わないときは、本体内部に収納できます
スタンド部分も非常にスッキリしています。背面に接続するケーブルもジャマになりません。
筒状のオープンウェッジスタンドを採用することにより、ケーブルの取り回しが便利に
CPUにはCore i5-6400TまたはCore i7-6700Tを採用し、メモリーは8GB、ストレージには1TBのHDDが使われています。さらにグラフィックス機能として、外付けGPUのGeForce 930MXを搭載。動画の視聴や写真の閲覧・加工には十分なスペックです。解像度は1920×1080ドットのフルHDで、大きな画面で動画や写真を楽しむのに向いています。直販価格は10万6800円(税別)から。直販サイト「HP Directplus」では、9/28から予約販売が開始されます。
スピーカーのようなデザインのデスクトップPC「HP Pavilion Wave 600-a000jp」
デスクトップパソコンの新モデル「HP Pavilion Wave 600-a000jp」は、小型スピーカーのような外観が特徴です。本体サイズは幅174×奥行き169×高さ259mmで、標準的なデスクトップパソコンよりもはるかにコンパクト。デスクの上に置いても、ジャマになることはありません。
三角柱状のコンパクトな外観です
天面部に取り付けられた「パラボリックリフレクター」により、音が360度全方向に広がるのもポイント。スピーカーは7Wの55mm口径で、一般的な内蔵スピーカーと比べてダイナミックで迫力のあるサウンドを楽しめます。
天面部にある「パラボリックリフレクター」。この下にある7Wのスピーカーから出た音が、360度全方向に向けて放たれます
カバーを取り外した状態。カバーにはファブリック(布)素材が使われており、パソコンらしからぬ外観&質感を実現しています
本体が三角柱状になっているのには理由があります。それぞれの面にストレージやマザーボードを取り付け内部にすき間を作ることで、効果的に排熱が行なわれるとのことです。
パーツの熱が内部のすき間から上部へと移動することで効果的に排熱できる「トライアングラーフォーム」を採用しています
このサイズとデザインであれば、リビングにある液晶テレビのそばに置いても違和感はありません。スペックも高く、日常的な作業には十分な性能を持っています。リビングやデスクで使えるコンパクトなデスクトップパソコンとしておすすめです。
※この記事で取り上げている機種は、一部すでに販売が終了しているものもあります。最資金機種については、以下のリンクからご確認ください。