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Core i7-6500UとCore i5-6200U、Core i3-6010Uの違いは?Skylake-Uの主要CPUを比較

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2015年秋冬モデル以降のノートパソコンの多くには、Skylake世代のCPUが使われています。主に使われているは、Core i7-6500UとCore i5-6200U、そしてCore i3-6100Uの3種類です。この新CPUはそれぞれなにが異なるのか、またBroadwell世代のCPUとどこが違うのか、各モデルのスペックやベンチマーク結果を比較しながら解説します。

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2016年8月リリースのKaby Lakeこと第7世代Coreプロセッサーに関する解説記事を公開しました。 

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そもそも「第6世代」とか「Skylake」ってなに?

intel-6th出典元:インテル

まずはじめに、「Skylake(読み方:スカイレイク)」について説明しましょう。

 

Skylakeとは、インテルの「第6世代Coreプロセッサー」が正式発表される前に付けられていた開発コード(リリース前の仮の名前)です。正式名称は「第6世代~」なのですが、数字ではリリース時期をイメージしづらいため、開発コードで呼ばれることがあります。

 

ちなみに、これまでのCPUは以下の開発コードで呼ばれていました。なおSkylake自体はCPUのアーキテクチャ(製造技術)を表わすものであり、XeonやPentium、CeleronといったインテルのほかのCPUで世代を指す場合にも使われます。

 

CPUに使われている開発コード
正式名称 開発コード 発表年
第6世代Coreプロセッサー Skylake 2015年9月
第5世代Coreプロセッサー Broadwell 2015年1月
第4世代Coreプロセッサー Haswell 2013年6月
第3世代Coreプロセッサー Ivy Bridge 2012年4月
第2世代Coreプロセッサー Sandy Bridge 2011年1月
(第1世代)Coreプロセッサー Nehalem 2008年

 

Skylake-UはノートPC向けのCPU

Skylake世代のCPUは、用途に応じて4種類のシリーズに分類されています。それぞれの違いは、以下の表のとおり。ノートパソコンではUシリーズがもっとも多く、高性能なハイエンドモデルでのみHシリーズが使われています。

 

Skylakeの分類
シリーズ 対象 主なモデル
Skaylake-S デスクトップPC Core i7-6700、Core i5-6500、Core i3-6100など
Skaylake-H 高性能ノートPC Core i7-6700HQ、Core i5-6300HQ、Core i3-6100Hなど
Skaylake-U スタンダード/モバイルノートPC Core i7-6500U、Core i5-6200U、Core i3-6100Uなど
Skaylake-Y 2-in-1タブレット、小型PC Core m7-6Y75、Core m5-6Y75など

 

Core i3とCore i5、Core i7の違いは?

上記の表から、Core mシリーズはタブレット向けのCPUであることがなんとなくわかります。しかしCore i3/Core i5/Core i7はそれぞれのシリーズで使われており、違いがわからない人もいるでしょう。細かな違いは省略しますが、「i」のあとに続く数字が大きいほど高性能であると覚えてください。

 

Core iシリーズの分類

  • Core i7 → 性能が高く、ハイエンド向けのパソコンに搭載されることが多い
  • Core i5 → 性能はやや高め。標準モデルでよく使われる
  • Core i3 → 価格が安い代わりに、性能がある程度抑えられている

 

i3やi5、i7のあとに続く数字は「プロセッサーナンバー」と呼ばれています。プロセッサーナンバーも基本的には数字が大きいほど高性能です。さらに末尾のアルファベットはシリーズ名やさらに細かな分類を表わします。なおデスクトップシリーズのSシリーズのうち標準モデルについては、末尾にアルファベットが付け加えられません。

 

Core i3-6100U/Core i5-6200U/Core i7-6500Uの性能差は?

ではCore i3とCore i5、Core i7では、どれくらい性能が変わるのでしょうか? ここではSkylake世代でよく使われるUシリーズを例に説明します。

 

まず、それぞれのCPUの主なスペックは以下の表のとおりです。

 

Skylake-U主要CPUの違い
名称 Core i3-6100U Core i5-6200U Core i7-6500U
コア数/スレッド数 2/4
動作周波数 2.3GHz 2.3GHz 2.5GHz
最大動作周波数 2.8GHz 3.1GHz
TDP 15W
キャッシュメモリー 3MB 4MB
内蔵グラフィックス Intel HD Graphics 520

各項目の概要

  • コア数/スレッド数 → 計算処理を行なう回路とデータ経路の数。多いほど高性能
  • 動作周波数 → CPUの処理能力の速さを表わす
  • 最大動作周波数 → 一時的に高速化したときの周波数
  • TDP → 消費電力量を表わす指針。数値が低いほど省電力性に優れる
  • キャッシュメモリー → CPU用のメモリー。多いほど高性能
  • 内蔵グラフィックス → 画面の描画サポートする機能。内蔵GPUとも

 

それぞれの特徴を大まかにまとめると、以下のようになります。

 

Core i7とCore i5、Core i3それぞれの特徴(モバイルパソコン向けのUシリーズ)

  • Core i7は動作周波数が高くキャッシュメモリーが多いぶん性能が高い
  • Core i5はCore i7よりもやや性能が低い代わりに値段が安い
  • Core i3はさらに安いが処理能力や省電力性能が劣る。さらにターボブースト非対応

 

さまざまなCPUのベンチマーク結果を掲載する「PassMark CPU Benchmaeks」によると、Core i3-6100UとCore i5-6200U、Core i7-6500Uのスコアは以下のとおりです。数値が大きいほどCPUの計算性能が高いことを表わしています。

 

Core i3-6100U、Core i5-6200U、Core i7-6500Uのベンチマーク結果

Core i3-6100U、Core i5-6200U、Core i7-6500Uのベンチマーク結果 ※参照元:PassMark CPU Benchmarks(以下同様)

 

数値的にはそれほどの違いがないように見えますが、実際に使ってみるとけっこう変わってきます。特に負荷の高い処理を行なったときほど差が現われやすく、Core i3では「少し遅いかな」と感じることもあるでしょう。

Broadwell世代のCore iシリーズとの違いは?

インテルから新しいCPUが発表されるたびにどのくらい性能が変わっているのかという説明があるのですが、直前のCPUとの性能差については説明されません。Skylake世代では5年前のパソコンと比べてといった説明がされています。そこでここでは、Skylake-UシリーズのCore i3/Core i5/Core i7主要モデルについて、前世代との違いやベンチマーク結果の差を紹介します。

Core i7-6500Uと Core i7-5500Uの違い

i7

 

Skylake世代のCore i7-6500UはBroadwell世代のCore i7-6500Uと比べて動作周波数と最大動作周波数が0.1GHzアップしており、そのぶんパフォーマンスの向上を期待できます。また低省電力時の性能も上がっているほか、メモリーは従来規格よりも高速なDDR4に対応しました。内蔵のグラフィックスについてもIntel HD Graphics 520にアップグレードしたことで、3D性能が向上しています。

 

Core i7-6500UとCore i7-5500Uの主な違い
名称 Core i7-6500U(Skylake) Core i7-5500U(Broadwell)
コア数/スレッド数 2/4
動作周波数 2.5GHz 2.4GHz
最大動作周波数 3.1GHz 3.0GHz
TDP 15W
cTDPダウン 7.5W、800MHz 7.5W、600MHz
対応メモリー DDR4-2133、LPDDR3-1866、DDR3L-1600 LPDDR3-1333/1600、DDR3L-1333/1600
内蔵グラフィックス Intel HD Graphics 520 Intel HD Graphics 5500

 

それぞれのベンチマーク結果を見ると、やはりCore i7-6500Uのほうが高いスコアが出ています。ただしPassMarkのデータでは、6.5%程度しかスコアが上昇していませんでした。

 

Core i7-6500UとCore i7-5500Uの性能差 ※参照元:PassMark CPU Benchmarks

Core i7-6500UとCore i7-5500Uの性能差

 

上記の結果を見ると前世代のCPUとそれほど変わらないように思えます。しかしCore i7-6500Uはグラフィックス性能も向上しており、トータルの快適さではCore i7-5500Uよりも有利です。

 

Core i5-6200Uと Core i5-5200Uの違い

i5

 

Core i5-6200UとCore i5-5200Uの違いについても、Core i7のときと変わりません。動作周波数および最大動作周波数が0.1GHz上昇し、メモリー^はDDR4に対応、内蔵グラフィックス機能がIntel HD Graphics 520へと変わりました。

 

Core i5-6200UとCore i5-5200Uの主な違い
名称 Core i5-6200U(Skylake) Core i5-5200U(Broadwell)
コア数/スレッド数 2/4
動作周波数 2.3GHz 2.2GHz
最大動作周波数 2.8GHz 2.7GHz
TDP 15W
cTDPダウン 7.5W、800MHz 7.5W、600MHz
対応メモリー DDR4-2133、LPDDR3-1866、DDR3L-1600 LPDDR3-1333/1600、DDR3L-1333/1600
内蔵グラフィックス Intel HD Graphics 520 Intel HD Graphics 5500

 

ただしベンチマーク結果では、スコアが10.6%アップしています。もともとCore i5はお得感の高いCPUですが、コストパフォーマンスもより向上したと言っていいかもしれません。

 

Core i5-6200UとCore i5-5200Uの性能差 ※参照元:PassMark CPU Benchmarks

Core i5-6200UとCore i5-5200Uの性能差

 

Core i3-6100Uと Core i3-5010Uの違い

i3

 

Core i3-6100UはBroadwell世代でよく使われていたCore i3-5010Uに比べて、動作周波数が0.2GHz変わっています。プロセッサーナンバーの末尾3ケタの数字が異なるので当然なのですが、2015年夏モデル以前のCore i3モデルと比べてパフォーマンスの向上を期待できるでしょう。Core i5やCore i7と同様にDDR4メモリーに対応しているほか、内蔵グラフィックス機能がIntel HD Graphics 520にアップグレードしました。

 

Core i3-6100UとCore i3-5010Uの主な違い
名称 Core i3-6100U(Skylake) Core i3-5010U(Broadwell)
コア数/スレッド数 2/4
動作周波数 2.3GHz 2.1GHz
最大動作周波数
TDP 15W
cTDPダウン 7.5W、800MHz 10W、600MHz
対応メモリー DDR4-1866/2133、LPDDR3-1600/1866 LPDDR3-1333/1600、DDR3L-1333/1600
内蔵グラフィックス Intel HD Graphics 520 Intel HD Graphics 5500

 

PassMarkのスコアでは、Core i3-6100UはCore i3-5010Uのスコアを12.1%上回っています。

 

Core i3-6100UとCore i3-5010Uの性能差 ※参照元:PassMark CPU Benchmarks

Core i3-6100UとCore i3-5010Uの性能差

 

Skylake世代のCPUはワンランク上の性能に

上記で取り上げた6種類のCPUすべての結果をまとめると、以下のグラフのようになります。Core i3は前世代のCore i5に、Core i5は前世代のCore i7に相当する性能を持っていることがわかるでしょう。

 

前世代と新世代のCore i3/Core i5/Core i7の性能差 ※参照元:PassMark CPU Benchmarks

前世代と新世代のCore i3/Core i5/Core i7の性能差

 

筆者は他媒体でCore i5-6200U搭載モデルの検証を行ないましたが、確かにCore i5-6200Uのベンチマーク結果はCore i7-5500Uと同程度になりました。動作周波数はわずかにしか上昇していませんが、アーキテクチャの改良により、性能が大きく向上したと言っていいかもしれません。

Skylake-UはCore i5-6200Uがベストチョイス

ということで、今回はノートパソコンで使われているSkylake世代の主要なCPUについて解説しました。個人的におすすめしたいのは、Core i7-5500U相当の性能を持つCore i5-6200U搭載パソコンです。このCPUを搭載したモデルなら、従来のハイスペックモデルと同じ程度の性能を期待できるでしょう。もちろんCore i7-6500U搭載モデルなら、より高いパフォーマンスが出るはずです。ノートパソコンを選ぶ際の参考にしてください。

 

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