「ゲームを作ってみたいけど、プログラミングが難しくて……」という人もいるでしょう。確かにプログラミング言語を使ってゲームを作るには、画像表示やキー入力などのゲーム以外のことも覚えなければなりません。そこで今回は、プログラミング言語をマスターしていなくてもゲームを作れるフリーウェアを紹介します。
使いやすさと拡張性を備えたRPG制作ツール
「WOLF RPGエディター」
いまもっともの人気の高いRPG制作ツールがコレ。「RPGツクール2000」風のゲームを無料で作れます。インターフェースも「RPGツクール2000」風ですが、より細かい設定が可能です。さらに作成したデータをファイルに保存することで、別のシナリオに流用したり他人のデータから使いたい部分だけを利用することもできます。シナリオコンテストも行なわれているので、興味のある人はのぞいてみては?
クォータービュー型RPG作成ツール
「Queek II」
「4方向クオータービュー」のマップとリアルタイムで進む戦闘システムが特徴のツール。シナリオの作り方は一般的なRPG制作ツールとほぼ同じですが、マップに「高さ」の概念があるのが変わっています。またC言語インタプリタを内蔵しているため、プログラミングの知識があればシステムの細部をカスタマイズ可能です。
同じキャラで複数のシナリオをプレーできるTRPGシステム
「CardWirth」
カードゲーム風インターフェースが特徴のRPGを作れるツール。キャラデータとシナリオデータが別になっているため、同じキャラで異なるシナリオをプレーできるのが特徴です。シナリオにはプレー条件なども設定できるため、キャンペーンシナリオのような作品を作れます。
ツールが豊富なシンプルエディター
「J-RPG CreatorDX」
シンプルな設計のRPG作成ツール。インターフェースや機能的にはやや物足りない感もあります。が、開発元のサイトには画像加工ツールや音声加工ツールなどが豊富に用意されています。
スクリプト型RPG制作ツール
「Like A Quest Hyper」
スクリプトでシナリオを作るタイプのエディター。昔のPCゲーム風RPGを作りたい人には向いているカモ。
シンプルだけど意外に自由度は高い!?
「RPG Script System」(開発終了)
こちらもスクリプト記述タイプのRPG制作ツール。マップに関しては専用のエディターで制作できます。サイトでのサンプルの見た目はいいのですが、戦闘システムやキャラ設定などが実装される前に開発が終了していましました。
懐かしい雰囲気のRPGを作ろう
「シミュレーションRPGエディター」
ファミコン風のシミュレーションRPGを作れるツール。システムは固定なので凝った作品は作れませんが、懐かしい雰囲気のシミュレーションRPGを作るならもってこいです。制約のなかでどれだけの作品を作れるかに挑戦するのもおもしろいカモ。
かつてのシェアウェアがフリーに
「ERPG」
かつてはシェアウェアとして公開されていましたが、現在ではフリーウェアとして公開されています。ツールとしての完成度はそこそこなのですが、正直なところコレといって特徴もなく、このツールを選ぶ理由は少ないかもしれません。まあ、数年前のツールですから。
キャンペーン型RPG制作ツール
「WWWエディター(仮)」
「Wonder World Walkers」というゲームシステムのシナリオを作れるツールです。作れる内容に制限はありますが、同じキャラでいくつものシナリオをプレーできるのが魅力。MacOS版のツールも用意されています。
ツクールフォーマットの画像が使える
「mRPG」
「RPGツクール2000」形式で作成された画像データをそのまま使えるのがウリ。マップエディタとシナリオエディタ、プレーヤーの3本のプログラムで構成されています。
ブラウザで作ってブラウザでプレー
「-R- RPG制作ツール」
ブラウザ上でRPGを作成できる一風変わったツールです。作成したシナリオを自分のサイトに置くことで、コンテンツを設置できます。JavaScriptで動いているので、対応するブラウザが必要。
特徴的なインターフェースの制作ツール
「Rmake(アルファ版)」
一風変わったインターフェースが特徴のツールです。使いやすいかどうかは好みの別れるところでしょう。現在はまだアルファ版ですが、ひととおりプレー可能なシナリオは作れるようです。
ウィザードリー風RPG制作ツール
「3DダンジョンRPG制作ツール」
往年の名作RPG「ウィザードリー」風の擬似3D RPGを作れるツールです。パソコンゲーム暦の長い人なら、ワイヤフレーム風のダンジョンに懐かしさを覚えることでしょう。
ソースコードをいじればカスタマイズ可能
「ロープレジェネレーター」
シンプルなRPG制作ツールですが、「HSP」というプログラミング言語のソースコードを改良することで自由にカスタマイズができます。プログラムをイチから作るのは面倒という人に。
シンプル設計のRPG制作ツール
「RPG_MT」
小規模なRPG制作に向いたツール。マップエディターやキャラエディターなど4つのツールで構成されています。
往年の名ツールをウィンドウズで
「MEIQA」
X68000用RPG制作ツール「REIQA」風のRPG制作ツール。シナリオはスクリプトを記述して制作します。
とりあえず始めたいなら「WOLF RPGエディター」
国内で開発されたツールとしてなら、ほぼすべてを網羅していると思います。こうしてみると、いろいろあるもんですね。ただ開発が途中で止まっているものも多く、ここに挙げたすべてが使えるというわけではありません。
RPGツクール製のゲームでよく遊んでいる人や、これからRPG作りに挑戦してみようという人なら「WOLF RPGエディター」がオススメ。現在でも頻繁に更新されていて上に、ユーザー間の交流も活発です。
みんなでワイワイ楽しめるゲームを作りたい人は「WWWエディター(仮)」がいいかもしれません。「Wonder World Walkers」自体の活動は活発ですし、シナリオも結構たくさん公開されています。
現在のところ「WOLF RPGエディター」の一強状態ですが、今後すばらしいツールが現れることに期待です。