重量1kg以内の軽量なノートPCを紹介します。10万円クラスの高級機だけではなく、3万円程度の格安モデルも含めました(情報は随時更新中です)。モバイル用に軽いノートPCを探している方は、ぜひ参考にしてください。
なおこの記事ではキーボードが付いた標準的なスタイルのノートPC(クラムシェル型)を取り上げています。液晶ディスプレイ分離型のタブレット型は含めていません。
軽量パソコンの最新事情
まずは軽量ノートPCにおける最近の傾向と、選び方について解説します。このあたりの事情をすでによくご存知の方は、おすすめモデルのラインナップからご覧ください。
最新ノートPCの平均重量
当サイトでは2017年12月から2018年5月の半年間のあいだに、60台程度のノートPCを検証しました。そのなかから直近50台の重量の実測値を集計し、平均値をまとめたものが以下の表です。基本的に画面サイズが大きいほど、重量が増える傾向にあることがわかります。
ノートPCの平均重量
画面サイズ | 平均重量 |
---|---|
11.6インチ | 1.126kg |
12.5インチ | 1.131kg |
13.3インチ | 1.253kg |
14インチ | 1.518kg |
15.6インチ | 2.174kg |
ノートPC全体 | 1.551kg |
※2017年12月~2018年5月に当サイトが検証したノートPC(2-in-1を含む) 50台ぶんの実測値より
画面サイズが大きいほどボディも大きくなるため、同時に重量も増える傾向にあります
「軽い」や「重い」は感覚的なもので、同じ重さでも本体の大きさによって印象が変わります。また人によって軽いと感じる重量は異なるでしょう。その点を踏まえつつ、目安として筆者の個人的な感覚を以下にまとめましたので参考にしてください。
重量ごとの重さの感じ方(筆者の個人的な感覚です)
~800g | 手応えが感じられないほど、非常に軽い |
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801g~1.0kg | 普通に軽い |
1.1~1.3kg | 軽いけど少し手応えを感じる |
1.31~1.5kg | ズッシリとした手応えを感じる |
1.51~1.7kg | 片手で持ち続けるのがツラくなってくる |
1.71kg~ | 日常的に持ち歩くにはちょっとツライ |
CPU性能
2017年秋にリリースされたインテルの第8世代Core iプロセッサーにより、ノートPCのCPU性能は劇的に向上しました。パフォーマンスを重視するなら、第8世代のCore i5/i7を搭載したモデルがおすすめです。
ただし高度なソフトをいくつも同時に使ったり、巨大なデータを扱うのでなければ、前世代のCore i5/i7でも十分です。さらにネットの調べ物やちょっとした文書作成、動画視聴などの軽めの作業中心であれば、Core i3やCeleronでも問題なく利用できるでしょう。
軽量ノートPCで使われるCPUの性能比較
CPU | CINEBENCH R15のCPUスコア |
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Core i7-8550U (第8世代) |
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Core i5-8250U (第8世代) |
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Core i7-7500U (第7世代) |
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Core i3-7300U (第7世代) |
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Core i5-7200U (第7世代) |
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Celeron N3350 |
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※数値は当サイト計測の平均値。数値が大きいほど高性能
メモリー容量
最近のノートPCでは、8GB以上のメモリーを搭載するモデルがだいぶ多くなってきました。上級者向けのハイエンドモデルでは、16GB以上のメモリーを搭載できる機種も増えてきています。
Windows 10やオフィスソフトを快適に使うのであれば、最低でも8GB以上のメモリーは必要です。予算が許すのであれば、可能な限り8GB以上のメモリーを搭載したモデルを選んでください。
軽めの作業中心で多少待ち時間が長くてもいいという人なら、メモリーは4GBでもOKです。2GBメモリーでは処理がかなり遅く、とても気の長い人以外にはおすすめできません。
メモリー容量の違い
2GB | ちょっとした操作でも、待ち時間がかなり長い。使いこなすにはWindows 10の高度な知識が必要 |
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4GB | 待ち時間は多少長いが、普通に使えるレベル |
8GB | Windows 10やオフィスソフトを快適に使うならこれくらいは必要 |
16GB以上 | 高度なソフトで大容量のデータを扱うならこのくらい |
ストレージ性能
ストレージとは、ファイルを保存する場所のことです。軽量ノートPCではSSD(エスエスディー)とeMMC(イーエムエムシー)の2種類がよく使われます。HDDは重量が重く場所を取るため、1kg以内の軽量モデルでは使われません。
各ストレージの特徴
eMMC | 容量は32~128GB程度。アクセス速度は速くないが価格が安いので、格安モデルでよく使われる |
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SSD | アクセス速度は速いが、容量が大きくなるほど価格が飛躍的に高くなる |
ストレージ別アクセス速度の目安
ストレージのアクセス速度が速いほど、Windows 10を快適に利用できます。ただしSATA接続とPCIe接続では大容量のデータを扱わない限り、体感速度はそれほど変わらないかもしれません。
32GB eMMCモデルに注意!
軽量ノートPCを選ぶ際に注意していただきたいのは、32GB eMMCのモデルはストレージの空き容量がかなり少ないという点です。空き容量は機種によって異なりますが、およそ15GB前後と考えてください。
また空き容量は、そのまま使えるわけではありません。Windows Updateの自動ダウンロードにより、いつの間にか残り3~4GBになっていることがよくあります。Windows 10の大型アップデートの際には、16GB以上のUSBメモリーを使うことになるでしょう。写真やファイルの保存にはmicroSDメモリーカードを利用し、Cドライブはなるべく使わないようにすることをおすすめします。
そのほかのポイント
グラフィックス機能
1kg以内の軽量ノートPCでは、CPU内蔵のグラフィックス機能を使います。3D性能は控えめですが、CPUがCore i7/i5であればドラクエ10などCPU依存が高く軽めのゲームを画質や解像度を調整することで問題なくプレー可能です。
インターフェース(端子)類
USB端子は2~3ポートが標準的な構成で、機種によってはUSB 3.1 Gen1 Type-Cに対応している場合があります。映像出力はHDMIが標準的で、VGA(D-sub15ピン)対応のものはごくわずか。機種によっては、有線LANに対応しているものもあります。
LTE通信
2018年5月時点で、LTE通信に対応する1kg以内の軽量ノートPCはVAIO S11かレッツノートしかありません。LTEが必要なら、このどちらかを選ぶことになります。
光学ドライブ
2018年5月時点で光学ドライブを搭載しながらも重量が1kgを切るモデルは、レッツノートSVシリーズのCore i5モデル(LTEなし)しかありません。
バッテリー駆動時間
軽量ノートPCはモバイル用途が前提のため、どのモデルもバッテリーはそこそこ長持ちします。しかしそのなかでも特に実際のバッテリー駆動時間が長いのは、VAIO S11でした。また一部のモデルではバッテリー容量によって重さが変わるものがあり、重量が軽い構成ではバッテリー駆動時間が短い場合があるので注意してください。
オフィス
エクセルやワードを使った文書の作成にあると便利です。標準では付属していない場合が多いため購入時のオプションで追加するか、オフィス付きモデルを選びます。
1kg以下の軽量ノートPCおすすめ機種
おすすめモデル一覧
モデル名 | 重量 | バッテリー | 税込価格 |
---|---|---|---|
790g~ | 8.3~17時間 | 10万円後半から | |
840g~ | 14.5~16時間 | 11万円台から | |
769g~ | 6.5~10時間 | 11万円台前半から | |
924g | 11.5~11.7時間 | 6万円台から | |
970g~ | 9時間 | 11万円前後から | |
980g | 7.6時間 | 3万円台 |
※製品名クリックで詳細表示
アイコンの見方
LIFEBOOK WU2/C2
おすすめポイント
- 驚くほど軽い!
- 入力しやすいキーボード
- 指紋センサーを標準搭載
Core i5/i7搭載機では最軽量
第8世代のCore i5/i7を搭載しながらも、重量はわずか790g(25Whバッテリー搭載時)。高いパフォーマンスと極限の軽さの両立させたモデルです。
見やすくて打ちやすいキーボード
キーボードの打ち心地や配列などを含めた総合的な使い勝手は、軽量モバイルノートPCとしては最高クラス。かな表記なしキーボードも選択可能です。
VAIO S11 ALL BLACK Edition
おすすめポイント
- SIMフリーのLTE通信対応
- バッテリーが長持ち
- インターフェースが豊富
洗練されたデザイン
天板にはUDカーボン、パームレストにはアルミ素材を利用することで高い剛性と質感を実現。シャープなフォルムで洗練されたデザインが魅力です。
SIMフリーのLTE通信に対応
オプション追加でLTE通信に対応可能。通信速度は最大450Mbps(CA時)と高速で、対応バンドも多め。国内はもちろん、海外でも利用できます。
キャンペーン実施中
VAIOの直営ストアでは、32GBのデータ通信が可能なSIMカードや3年間の偶発保証、さらにはバッグなどが無料でもらえるキャンペーンが実施されています。特にSIMカードは月額使用料を払うことなく1年間無料で使い続けられるので非常にお得。詳しくはキャンペーンページをご覧ください。
CPUにCeleronやCore i3などを選べる通常版のVAIO S11は、もう少し安く購入できます。
⬇ キャンペーン実施中 ⬇
LAVIE Direct HZ
おすすめポイント
- さまざまなスタイルで使える2-in-1
- 狭額デザインで見た目がスッキリ
- Celeron/Core i3モデルなら最軽量
タブレットとしても使える2-in-1
超軽量なのに、液晶ディスプレイが360度回転する2-in-1タイプ。タッチ操作に対応しているので、タブレットとしても利用できます。
Core i5/i7モデルはちょっと重い
CPUにCore i5/i7を選ぶとバッテリーが自動的に大容量タイプに変更されるため、重量は831gとなります。最軽量というわけではありませんが、十分軽量です。
LAVIE Direct NM
おすすめポイント
- ファンレスで静か
- スタイリッシュなデザイン
- 十分なインターフェース構成
ファンレスだから無音!
空冷ファンのないファンレス仕様で、駆動音がまったく聞こえません。図書館やカフェなど静かな場所でも、気兼ねなく利用できます。
キー配列が特殊
主要なキーはキーピッチが19mmと理想的な大きさですが、一部のキーが小さくなっているほか、配置が特殊な部分があります。でもタイプ音は静か。
HP EliteBook Folio G1
- CPU:Core m3 / m5 / m7
- メモリー:8GB
- ストレージ:128~512GB SSD
- 解像度:1920×1080 / 3840×2160ドット
- 重量:970g(フルHD) / 1.07kg(4K)
- バッテリー:9時間(フルHD) / 5.2時間(4K)
おすすめポイント
- スリムなボディ
- 質感が高い&頑丈
- ファンレス仕様で静か
厚さ12.4mmで超スリム!
本体の高さは、わずか12.4mm。実際に手に持ってみると、驚くほどスリムです。1kg以下のモデルではこの機種が最薄クラスです。
高質感で頑丈なアルミ製ボディ
アルミ素材を使ったボディは質感が非常に高く、しかも頑丈。米国調達基準(MIL-STD 810G)をクリアーしています。
VivoBook E203NA
- CPU:Celeron N3350
- メモリー:2 / 4GB
- ストレージ:32 / 64GB eMMC
- 解像度:1366×768ドット
- 重量:980g
- バッテリー:7.6時間
おすすめポイント
- 3万円台の激安モデル
- 軽量スリムでバッテリー長持ち
- ピンクの本体カラーを用意
コンパクトでスリム
本体の大きさはA4用紙よりも小さく、薄さは16.9mmしかありません。バッテリー駆動時間は最長7.6時間で十分なスタミナです。
3色のカラバリを用意
本体カラーとしてグレー、ホワイト、ピンクの3色を用意。なかでもピンクのカラーは珍しく、個性的なパソコンが欲しい人におすすめです。