2023年4月4日、デルはゲーミングノートPCの新モデル『Alienware x16 R1』を発売しました。現時点での主なスペックはCPUが第13世代Core i9-13900HKで、dGPUがGeForce RTX 4080 / 4090。直販サイトでは最小構成のモデルが、46万1980円で販売されています。

Alienware x16 R1
主なラインナップ
スペック | 価格 |
---|---|
Core i9-13900HK / RTX 4080 / 32GB / 512GB | 46万1980円 |
Core i9-13900HK / RTX 4090 / 32GB / 512GB | 52万4979円 |
※4/5時点、価格や構成は変わる場合があります
これまでフラグシップノートPCタイプのAlienware xシリーズでは、14インチの「x14」と15.6インチの「x15」、17.3インチの「x17」がリリースされていました。16インチの「x16」は、新たに追加されたシリーズです。
主なスペック
発売日 | 2023年4月4日 |
---|---|
OS | Windows 11 Home / Pro |
ディスプレイ | 16インチ 2560×1660 WVA 非光沢 240Hz 300nit 100% DCI-P3 |
CPU | Core i9-13900HK(14コア20スレッド) |
メモリー | 32GB LPDDR5-6000 ※オンボード |
ストレージ | 512GB~4TB PCIe NVMe SSD |
グラフィックス | RTX 4080(12GB) / RTX 4090(16GB) |
通信 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3 |
インターフェース | USB4 / Thunderbolt4×1、USB3.2 Gen2 Type-C×1、USB3.2 Gen1 Type-A×2、HDMI2.1、Mini DisplayPort 1.4、microSDカードリーダー |
生体認証 | なし |
サイズ / 重量 | 幅364.74×奥行き289.81×高さ18.57mm / 約2.72kg |
バッテリー | 6セル 90Whバッテリー ※駆動時間は非公開 |
※映像出力は2画面まで
スペックでちょっと気になるのは、メモリーがオンボードのLPDDR5である点。ゲームであれば32GBあれば問題ありませんが、それ以外の作業――たとえば高度な動画編集や自動生成AIなど――を行なうのであれば、容量を増設できないのにはやや不安があります。

インターフェース類はすべて背面に配置

側面に端子類はなにも用意されていません
逆に興味深いのは、厚さが18.57mmしかない点です。エアフロー確保のためにゴム足で底上げしているとは思いますが、ハイエンドCPU / GPUを搭載していながら2cm以内に納まっているのは驚異的です。

天板のエイリアンマークや背面、キーボードやタッチパッドがゲーミングPCらしく光るとのこと

キーボードはテンキーなしで日本語配列か英字配列を選択可能。バックライトはPer Key RGB。有料オプションとしてCherry MX LowProfileのメカニカルキーボードを選択できます
ただし筐体が薄いということは、熱を抑えるためにパフォーマンスが調整されているかもしれません。たとえばCPUとして使われているCore i9-13900HKは14コア / 20スレッドで、TDPは115W。ワンランク下のAlienware m16で使われているCore i9-13900HXは24コア / 32スレッドのTDP 157Wで、スペック的にはやや劣ります。コア数やTDPは第12世代のCore i9-12900HKと同じなので、おそらくこれよりもやや上あたりと考えたほうがいいかもしれません。
ノートPC向けCPUの性能
CPU | 3DMark CPU Profile Max threads |
---|---|
Core i9-13900HX | 12297 |
Core i7-13700HX | 8648 |
Core i9-12900HK | 7714 |
Core i7-12700H | 7670 |
Core i5-13500H | 7026 |
Core i7-11800H | 7117 |
Ryzen 7 6800H | 6839 |
Core i5-12500H | 6391 |
Ryzen 7 5800H | 6361 |
Core i5-11400H | 5575 |
Ryzen 5 6600H | 5297 |
Core i5-12450H | 5258 |
Ryzen 5 5600H | 5094 |
※スコアはUL Solutionsによる平均値で、実機の結果ではありません
GPUについても、熱対策のためにある程度パフォーマンスが抑えられている可能性があります。しかしRTX 4080 / 4090はそもそもの性能が非常に高いので、性能を抑えたとしても十分なパフォーマンスを発揮できるでしょう。
ノートPC向けGPUの性能(DirectX 12,WQHD)
GPU | 3DMark Time Spy Graphics |
---|---|
RTX 4090 | 21611 |
RTX 4080 | 18884 |
RTX 3080 Ti | 13004 |
RTX 4070 | 12148 |
RTX 3080 | 12032 |
RTX 3070 Ti | 11398 |
RTX 3070 | 10497 |
RTX 4060 | 10495 |
RTX 4050 | 8404 |
RTX 3060 | 8352 |
RTX 3050 Ti | 5342 |
RTX 3050 | 4852 |
GTX 1650 | 3445 |
※スコアはUL Solutionsによる平均値で、実機の結果ではありません
以上のことから、Alienware X16 R1は最強パフォーマンスを追求した機種ではなく、薄さとパフォーマンスのバランスを考慮した機種であると思われます。ゲーミングノートPC特有のゴツさをガマンできない人向けです。
実際のパフォーマンスや内部の熱、騒音などについては未検証のためわかりません。試用する機会があれば、そのあたりをレビューで公開しようと思います。

パフォーマンスと筐体の薄さのバランスを重視したフラグシップモデル
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