HPの「HP ProDesk 405 G6 SFF(HP ProDesk 405 G6 SFF/CT)」は、幅95mmのコンパクトなデスクトップPCです。APU(CPU)はAMD Zen2ベースのRyzen PRO 4000Gシリーズで、標準モデルは税込4万1580円から。コストパフォーマンスの高いスリム型PCです。
HP ProDesk 405 G6 SFF
標準モデルの値段
APU/メモリー/ストレージ | 税込価格 |
---|---|
Ryzen 3 PRO 4350G/4GB/128GB SSD | 4万1580円 |
Ryzen 5 PRO 4650G/8GB/256GB SSD | 6万2480円 |
Ryzen 7 PRO 4750G/16GB/512GB SSD | 8万8880円 |
※2021年1月18日時点
HP ProDesk 405 G6 SFFには、値段の安い価格.com限定モデルが用意されています。購入に特別な条件は必要なく、公式サイトから普通に購入可能。安く入手したい人には、こちらのほうがおすすめです。
価格com限定モデルの値段
APU/メモリー/ストレージ | 税込価格 |
---|---|
Ryzen 3 PRO 4350G/4GB/128GB SSD | 4万0480円 |
Ryzen 5 PRO 4650G/8GB/256GB SSD | 5万2580円 |
Ryzen 7 PRO 4750G/16GB/256GB SSD | 8万7780円 |
※2021年1月18日時点
HP ProDesk 405 G6 SFFではパーツを省略/ダウングレードすると、価格を下げることができます。はじめから割引販売されている価格com限定モデルで必要最低限の構成(最小構成)に変更すると、元の値段よりも安く購入可能です。
価格com限定モデルの最小構成時の値段
APU/メモリー/ストレージ/省略オプション | 税込価格 |
---|---|
Ryzen 3 / 4GB / 128GB SSD / ODDなし & HDMI→VGA & タワースタンドなし | 3万7730円 |
Ryzen 5 / 4GB / 128GB SSD / ODDなし & HDMI→VGA & タワースタンドなし | 4万3230円 |
Ryzen 7 / 4GB / 500GB HDD / ODDなし & HDMI→VGA & タワースタンドなし | 6万4130円 |
※2021年1月18日時点
カスタマイズ画面でパーツをダウングレードすることで値段を下げられます
ただし、パーツを省略しすぎるとかえって使いづらくなることがあるので注意してください。個人的にはODD(光学ドライブ)とHDMIは残してもいいのではないかと思います。
またダウングレードした状態でも使えますが、より快適に使うために別途購入したパーツを増設するといいでしょう。注文画面で上位パーツを選ぶより、アマゾンなどで購入したメモリーやSSDを自分で増設したほうが安くすむ場合があります。
HP ProDesk 405 G6 SFFの前面
背面
パーツカスタマイズを行なう際は、以下の点に注意してください。
Ryzen 7はWindows 10 Proのみ
Ryzen 3/5モデルでは標準のOSとしてWindows 10 Homeが設定されおり、Windows 10 Proへのアップグレードが可能です。しかしRyzen 7はWindows 10 Proのみで、Windows 10 Homeにダウングレードできません。
ストレージは256GB SSDがおすすめ
OSがWindows 10 Homeの場合、ストレージにHDDを選択できません。この場合もっとも安いのは128GB SSDですが、256GBへのアップグレード料金が1000円しかかからないので、256GB SSDを選んだほうがいいでしょう。
Windows 10 Proを選んでいればストレージをHDDに変更できますが、やはりHDDとSSDで大きな価格差はありません。あとで大容量のSSDを自分で追加するならHDDで購入するのはアリですが、特に理由がないなら256GB SSDをおすすめします。
Wi-FiとBluetoothは非搭載
標準ではWi-Fi(無線LAN)とBluetoothが非搭載で、追加オプションもありません。無線機能を利用するなら、自分でWi-Fiカードやアダプターを追加する必要があります。なおマザーボード上には、Wi-Fiカード用のM.2スロットが用意されているとのことです。
標準の映像出力はDisplayPort
HP ProDesk 405 G6 SFFでは映像出力としてDisplayPort×2が用意されており、さらにVGA(D-sub15ピン)/USB Type-C/HDMIのうちどれかひとつを追加可能です。よく使われるのはHDMIですが、使いたいディスプレイに応じて選択してください。
グラボを追加可能
グラフィックス関連のオプションとして、Radeon R7 430 LPまたはRadeon RX 550X LPを追加できます。ただしどちらも性能が高いわけではなく、ゲームやクリエイティブワークには向いていません。Ryzen 5やRyzen 7では、APU内蔵グラフィックスのほうが高性能である可能性があります。Radeon RX 550X LPは最大解像度が5120×2880ドットなので、大型ディスプレイを使う目的で追加するのはアリでしょう。
拡張スロットはロープロファイル専用
拡張スロットはPCI Express x16とx1のふたつ。どちらもロープロファイル用です。拡張ボードは最大16.7cmまで対応しています。
電源は210W
電源は210W(80PLUS PLATINUM)です。容量のアップグレードには対応していません。またグラボ用の電源ケーブルがあるかどうかも不明です。
主なスペックは以下の表のとおり。基本のパーツ構成はカスタマイズで変更できます。パーツのランクを下げて値段を抑えたり、逆に上位パーツを選んでとことんパワフルな仕様に仕上げることが可能です。
HP ProDesk 405 G6 SFFのスペック
OS | ・Windows 10 Home ・Windows 10 Pro |
---|---|
APU | ・Ryzen 3 PRO 4350G ・Ryzen 5 PRO 4650G ・Ryzen 7 PRO 4750G |
メモリー | 4~32GB ※スロット2基、最大64GB ※PC4-25600(DDR4 3200) DIMM |
ストレージ | ・SSD ・HDD ・SSD + HDD |
光学ドライブ | ・なし ・DVDドライブ(読み込み専用) ・DVDライター |
インターフェース | USB3.2 Gen1×7 (前面4+背面3) USB2.0×2 (背面) DisplayPort×2 HDMI/VGA/Type-C 有線LAN マイク入力/ヘッドホン出力 ライン出力 |
ドライブベイ | 3.5/2.5インチ×1 |
ワイヤレス通信 | なし |
拡張スロット | PCI Express x16 ×1 PCI Express x1 ×1 ※ロープロファイル(奥行き16.7cm以内) |
M.2スロット | 2(Wi-Fi用+ストレージ用) |
電源 | 210W |
幅×奥行き×高さ | 95×270×303mm |
重量 | 3.9kg |
付属品 | USBキーボード、USBマウス、電源ケーブルなど ※カスタマイズで省略可能 |
オフィス | ※オプション |
※2021年1月18日時点
APUはRyzen PRO 4000Gシリーズです。APU名称の「PRO」は、ビジネス向けのセキュリティー / 管理機能が組み込まれていることを表わします。
デスクトップ向けRenoirのラインナップ
パフォーマンスについては、そこそこ高い結果を期待できそうです。別の機種ではRyzen 5 PRO 4650Gで非常に優れた結果が出ています。Ryzen 7 PRO 4750GについてはRyzen 7 4700G相当の結果と考えていいかもしれません。値段が安いことを考えれば、コストパフォーマンスはかなり高いと言っていいでしょう。
CPUの性能比較
CPU | CINEBENCH R20 CPUスコア |
---|---|
Ryzen 7 4700G |
4953
|
Core i7-10700 |
4177
|
Ryzen 7 PRO 4750GE |
4093
|
Ryzen 5 PRO 4650G |
3509
|
Core i7-9700K |
3397
|
Ryzen 5 PRO 4650GE |
3291
|
Core i7-9700 |
3189
|
Core i5-10400 |
3170
|
Core i5-9400 |
2357
|
Core i3-9100 |
1592
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
ただしコスパの面では、レノボのThinkCentreのほうが優れています。HP ProDesk 405 G6 SFFのメリットは同じスリム型であれば筐体サイズが小さい点と、Ryzen 3/5モデルが安い点、Type-C出力を追加できる点くらいです。
HP ProDesk 405 G6 SFFとThinkCentreシリーズのサイズ比較
Ryzen 5モデルの最小構成と価格
スタンダード | パフォーマンス |
---|---|
HP ProDesk 405 G6 SFF | ThinkCentre M75s Gen2 |
Windows 10 Home | |
Ryzen 5 PRO 4650G | |
4GBメモリー | 8GBメモリー |
128GB SSD | 1TB HDD |
光学ドライブなし | |
DisplayPort×2 VGA or HDMI or Type-C |
DisplayPort×2 HDMI |
4万3230円 | 4万7300円 |
※価格は税込
個人的には、税込3万円台で買えるRyzen 3モデルが狙い目ではないかと考えています。性能的には第9世代のCore i5-9400相当という話もありますし、普段使いやビジネスにはこれでいいのではないでしょうか。+4GBメモリーなら3000円くらいでなんとかなりますし、データ保存用に1TB HDDを付けても合計で税込4万円台前半です。ODDやHDMIを付けても4万円台半ばでしっかり使えるとなると、かなりコスパは高いと思います。
狙い目は3万円台で買えるRyzen 3モデル
そんなわけで、当サイトでもRyzen 3モデルを購入しました。到着して検証が終わりしだいレビューを公開する予定ですので、しばらくお待ちください。
リンク
HP ProDesk 405 G6 SFF 価格com限定モデル販売ページ
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