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HP ENVY 16-h0000(2022年モデル)レビュー:見た目で選ぶクリエイター向けノートPC

HP ENVY 16-h

HPの「HP ENVY 16-h0000」シリーズは、グラフィックス機能としてGeForce RTX 3060を搭載するスリム型ノートPCです。高性能な第12世代Coreプロセッサ Hシリーズと32GBの大容量メモリー搭載で、高度なソフトを使ったクリエイティブワークに向いています。

 

HP HP ENVY 16-h

HP HP ENVY 16-h

 

ただし熱が上がりすぎないように、パフォーマンスをやや落としているように見受けられます。一般的なノートPCよりもはるかに高性能ではありますが、ゲーミングノートPCほどではありません。GPU搭載機には見えない、スリムタイプのノートPC的な位置付けです。

 

HP HP ENVY 16-h

第12世代Core i7/i9 HシリーズとGeForce RTX 3060を搭載した高性能モデル。さらにディスプレイは120Hzの高リフレッシュレート対応で、画面の動きがとてもなめらかです

 

この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。なお今回試用したのは発売前のサンプル機のため、作りや性能の部分で市販モデルと一部異なる場合があるかもしれません。あらかじめご了承ください。

HP HP ENVY 16-h

HP HP ENVY 16-h0000

スペック

OS Windows 11 Pro
ディスプレイ 16インチ 16:10 400nit 光沢 タッチ非対応
パネル 2560×1600 IPS sRGB 100% / 3840×2400 OLED DCI-P3 100%
CPU Core i7-12700H / Core i9-12900H
メモリー 32GB(16GB×2) DDR5-4800
ストレージ 1TB / 2TB PCIe Gen4 x4 NVMe SSD
グラフィックス GeForce RTX 3060(6GB)
通信 Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3
インターフェース Thunderbolt 4 / USB4(USB PD充電 / 映像出力対応)×2、USB Type-A Gen2×2、microSDカードスロット、HDMI2.1、ヘッドフォン出力 / マイク入力
生体認証 顔認証
サイズ / 重量 幅357.4mm、奥行き252.4mm、高さ19.9mm / 約2.67kg
バッテリー 最大5時間30分(Core i7) / 最大5時間(Core i9)

本体デザイン

HP HP ENVY 16-h 外観

HP HP ENVY 16-hの外観。本体カラーはナチュラルシルバー

 

HP HP ENVY 16-h デザイン

キリッとしたスタイリッシュなシルエットですが、側面はふっくらとやや丸みを帯びています。最近の流行である「ラウンドエッジデザイン」を取り入れたフォルム

 

HP HP ENVY 16-h ボディ

ボディは質感と剛性に優れるアルミ製。表面はツヤ消しのサラサラとした手触りで、指紋の跡は残りません

 

HP HP ENVY 16-h アンテナ

Wi-Fi電波の感度を強化するためアンテナライン。一般的には上部のほうが感度が上がりますが、下部のほうが目立ちません

 

HP HP ENVY 16-h キーボード面

キーボード面もシルバー

 

HP HP ENVY 16-h ベゼル

ベゼルは左右がかなり細く作られています

 

HP HP ENVY 16-h インターフェース

インターフェース類は多くはないものの十分な構成。ただ据え置き用なら有線LAN端子があればよかったかもしれません。端子類が足りない場合は、Thunderbolt 4ドックを使うといいでしょう

 

HP HP ENVY 16-h 電源アダプター

電源アダプターは200Wの丸口タイプ。重さは599gで、かなり巨大です。高性能なCPU / GPUを搭載しているのである程度の大きさは仕方がありませんが、ゲーミングPCと同じものではなく本体のデザインに合わせて欲しいところ

 

ENVY16-h-11 スピーカー

スピーカーは全部で4基。底面は低音向けです。音の解像感は高いのですが、ややこもった印象を受けます

 

ENVY16-h-11 スピーカー

キーボード両サイドは高音向け。音はクリアーでサラウンド感も上々です

 

ENVY16-h-11 カメラ

ディスプレイ上部にはWebカメラと顔認識用のIRカメラ。IRカメラはまったく目立たなく、どこにあるのかわからないほど

 

ENVY16-h-11 カメラ

Webカメラは500万画素。写真撮影は2560×1440ドットの3.7万画素、ビデオ撮影は1440p 30fpsに対応しています。個人的には1080p 60Hzにも対応してほしかったところです

 

ENVY16-h-11 排気口

排気口はこの部分。温風が一度ヒンジに当たるので、ディスプレイに直接吹き付けられることはありません

 

ENVY16-h-11 底面

底面部には大きめの通気口が設けられています

サイズと重量

ENVY16-h-11 サイズ

本体サイズは幅357.4mm、奥行き252.4mm

 

ENVY16-h-11 大きさ

A4ノート(ピンク)とB5ノート(ブルー)とのサイズ比較。大きさ的にはほぼB4サイズです

 

ENVY16-h-11 厚さ

厚さは実測で21.6mm(突起部を除く)

 

ENVY16-h-11 背面

本体背面。底面部のゴム足(突起部)を含めた高さは25.6mm

 

ENVY16-h-11 薄さ

設置時にはやや厚みを感じますが、高性能CPU / GPUを搭載したモデルとしてはとてもスリムです

 

ENVY16-h-11 重さ

重さは実測で2.377kg。一般的なノートPCよりもやや重めですが、同じ構成のゲーミングノートPCとは同程度です

ディスプレイについて

ENVY16-h-11 画面サイズ

ディスプレイのサイズは16インチ。解像度は2560×1600ドットのWQXGAと、3820×2400ドットのUHD+(4K+)が用意されています。今回試用したのはWQXGAモデル

 

ENVY16-h-11 パネル

試用したWQXGAモデルはIPSパネルで、色域はsRGB 100%。UHD+モデルはOLEDパネルで、DCI-P3 100%の広い色域に対応しています

 

ENVY16-h-11 映像品質

一般的なIPSパネルでも、ほかのノートPCより発色がよく色鮮やかです。色域の測定結果は標準的なので、画質改善ユーティリティ「HP Display Control」が効いているのかもしれません

 

色域測定結果(IPSモデル)

sRGBカバー率 98.5% sRGB比 102.5%
DCI-P3カバー率 75.4% DCI-P3比 75.6%
Adobe RGBカバー率 75% Adobe RGB比 76%

 

ENVY16-h-11 コントラスト

sRGB 100%対応のほかのノートPCに比べてコントラストが高く、色に深みが感じられます。輝度は400nitとのことですが、筆者の計測では167nitしかありませんでした

 

ENVY16-h-11 映り込み

ただしディスプレイの表面が光沢ありのグレア仕上げのため、映り込みはハッキリと出ています

 

ENVY16-h-11 映り込み

照明や背景などが映り込む場合があるので、気にならない角度に調整して使うといいでしょう

キーボードについて

ENVY16-h-11 キーボード

キーボードはテンキーなしの日本語配列で、バックライトに対応しています

 

ENVY16-h-11 配列

テンキーがないぶん大きさに余裕があり、配列に違和感がありません。気になるところを強いて言うなら、カーソルキーが小さい点くらい

 

ENVY16-h-11 ホットキー

F1キーを押すと顔文字入力モードになるのがユニーク

 

ENVY16-h-11 タイプ感

キーピッチは実測で19mmと十分なサイズ。キー配置に違和感はなく、使い始めから普通に使えます。入力時にカクッとした手応えがあるものの、キーストロークはやや浅め。指をあまり上げ下ろしせずに、軽いタッチで入力する人向きです

 

ENVY16-h-11 タイプ音

軽い力で入力してもカタカタとわずかに音が聞こえますが、基本的には静音性の高いキーボードです。ただし打ち下ろすようにして入力するとパチパチと音が響くので注意

ベンチマーク結果

試用機のスペック

CPU Core i7-12700H
メモリー 16GB
ストレージ 512GB NVMe SSD
グラフィックス RTX 3060 (6GB)
最大グラフィックスパワー 95W

※ベンチマークテストはWindows 11の電源プランを「バランス」に、電源モードを「最適なパフォーマンス」に設定した上で、電源アダプターを接続した状態で実施しています

※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります

CPU性能

CPUとしては、インテル第12世代のCore i7-12700HまたはCore i9-12900Hが使われています。Core i7-12700H搭載の試用機でCPUベンチマークテストを行なったところ、シングルコア性能については同CPU搭載の他機種と遜色ない結果でしたが、マルチコア性能のテストではスコアが大きく低下しました。おそらくCPUの熱が上昇しすぎるのを防ぐために、あえてパフォーマンスを落としているのかもしれません。

 

スリムタイプのクリエイティブワーク用ノートPCならよくあることですが、それにしてもちょっとパフォーマンスを落としすぎかなという印象です。マルチスレッドで動作する高度な処理は避けたほうがいいかもしれません。動画のエンコードについてはCPUレンダリングではなく、GPUの機能(NVEnc)を使ったほうがいいでしょう。

 

CPUの性能差 (マルチコア性能)

CPU CINEBENCH R23 CPUスコア
Core i9-12900HX
21119
Core i7-12700H
15066
Ryzen 7 6800H
13407
Ryzen 9 5900HX
12654
Ryzen 7 5800H
11346
Core i7-11800H
11123
HP ENVY 16(Core i7-12700H)
10964
Ryzen 5 5600H
8901
Core i5-11400H
7529

※10分間実行し続けた際の最終スコア。そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

 

CPUの性能差 (シングルコア性能)

CPU CINEBENCH R23 CPUスコア
Core i9-12900HX
1906
Core i7-12700H
1806
HP ENVY 16(Core i7-12700H)
1789
Ryzen 7 6800H
1532
Core i7-11800H
1502
Core i5-11400H
1461
Ryzen 9 5900HX
1459
Ryzen 7 5800H
1375

※10分間実行し続けた際の最終スコア。そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

グラフィックス性能

グラフィックス機能としては、GeForce RTX 3060が使われています。3Dベンチマークテストを行なったところ、同GPU搭載機種の平均値を15~16%程度下回る結果が出ました。おそらくCPUと同様に、熱対策としてあえてパフォーマンスを下げているのでしょう。

 

ただクリエイティブワーク向けのノートPCはゲーミングノートPCのように常時GPUをフル稼働させているわけではないので、作業にそれほど大きな影響は出ないはずです。

 

GPUの性能 (DirectX 12、WQHD)

GPU 3DMark Time Spy Graphicsスコア
RTX 3080 Ti
13493
RTX 3080
11612
RTX 3070 Ti
10357
RTX 3070
9707
RTX 3060
8297
HP ENVY 16(RTX 3060)
6991
RTX 3050 Ti
5207
RTX 3050
4426
GTX 1650
3178
Iris Xe (Core i7)
1250

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

 

GPUの性能 (DirectX 11、フルHD)

GPU 3DMark Fire Strike Graphicsスコア
RTX 3080 Ti
30787
RTX 3080
28274
RTX 3070 Ti
25538
RTX 3070
25161
RTX 3060
21476
HP ENVY 16(RTX 3060)
18264
RTX 3050 Ti
13528
RTX 3050
11051
GTX 1650
8758
Iris Xe (Core i7)
4486

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

 

GPUの性能 (レイトレーシング)

GPU 3DMark Port Royal Graphicsスコア
RTX 3080 Ti
8527
RTX 3080
7148
RTX 3070
5957
RTX 3060
4909
HP ENVY 16(RTX 3060)
4094
RTX 3050 Ti
585
RTX 3050
537

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

PCを使った作業の快適さ

PCMark10は、PCを使った作業の快適さを計測するベンチマークテストです。一般的な作業を想定しているため、テストでは比較的軽い処理が行なわれています。各テストの傾向としては「Essentials」(一般利用)ではCPUのシングルコア性能やストレージ性能、「Productivity」(ビジネス利用)ではCPUのマルチコア性能とメモリー性能、「Digital Contents Creation」(コンテンツ制作)ではCPUとストレージ、GPU性能が強く影響するようです。

 

ベンチマークテストの結果は非常に優秀です。ただコンテンツ制作のテスト結果を見ると、第11世代Core i7 + RTX 3060搭載のゲーミングノートPCよりもやや低い結果が出ています。性能的には第12世代の恩恵を受けているわけではありません。

 

PCMark 10ベンチマーク結果

テスト スコア
Essentials
(一般的な利用)
目標値:4100
ENVY 1610874
Pro 89477
Yoga10606
Inspiron9667
XL7C10024
UL7C10093
Productivity
(ビジネス利用)
目標値:4500
ENVY 169664
Pro 86534
Yoga8578
Inspiron8530
XL7C8593
UL7C8766
Digital Contents Creation
(コンテンツ制作)
目標値:3450
ENVY 169163
Pro 85363
Yoga7972
Inspiron8109
XL7C9988
UL7C10284

※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの

比較機のスペック

Surface Pro 8 Core i7-1185G7 / 16GB / Iris Xe
Yoga 770 Ryzen 7 6800U / 16GB / Radeon 680M
Inspiron 16 Plus Core i7-11800 / 16GB / RTX 3050
GALLERIA XL7C-R36 Core i7-11800H / 16GB / RTX 3060
GALLERIA UL7C-R37 Core i7-11800H / 16GB / RTX 3070

クリエイティブ性能

UL Procyonは、アドビ製プロクリエイター向けソフトの快適さを計測するベンチマークテストです。「Photo Editing」ではPhotoshopとLightroom Classicを、「Video Editing」ではPremiere Proを利用します。

 

Core i7-12700H搭載の試用機でテストを行なったところ、写真の現像と加工については非常に優秀な結果が出ています。CPU性能が強く影響するテストではあるものの、複合的な性能が関係すると高いパフォーマンスを発揮できるようです。CPUが長時間フル可動しない影響もあるのでしょう。

 

動画編集については、GPU性能を考えれば妥当なレベルです。ただCPU本来の性能を考えれば、もっと高いスコアが出ていいのかもしれません。とが言えゴリゴリの超高度な編集でなければ、問題なく使えると思います。

 

Procyonベンチマーク結果

テスト スコア
Photo Editing
※写真加工全般
ENVY167432
Pro 85677
Studio6019
Inspiron6358
R5-CA7406
M167121
x17 R17577
Image Retouching
※Photoshop中心
ENVY166751
Pro 86180
Studio6330
Inspiron6765
R5-CA6708
M166673
x17 R17041
Batch Processing
※Lightroom中心
ENVY168408
Pro 85215
Studio5725
Inspiron5976
R5-CA8178
M167601
x17 R18155
Video Editing
※Premiere
ENVY165604
Pro 82495
Studio3910
Inspiron4578
R5-CA5351
M166299
x17 R16478

 

比較機のスペック

Surface Pro 8 Core i7-1185G7 / 16GB
Surface Studio Core i7-11370H / 16GB / RTX 3050 Ti
Inspiron 16 Plus Core i7-11800 / 16GB / RTX 3050
raytrek R5-CA Core i7-10875H / 16GB / RTX 3060
ROG Zephyrus M16 GU603 Core i7-11800H / 32GB /RTX 3070
Alienware x17 R1 Core i9-11980HK / 32GB /RTX 3080

バッテリー駆動時間

バッテリーの駆動時間はCore i7モデルで約5時間30分、Core i9モデルで約5時間とされています。ただし公称値は実際の利用を想定した測定結果ではないため、実際の利用では駆動時間が短くなりがちです。

 

そこでCore i7モデルを使ってビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、開始から3時間8分で休止状態へ移行しました。かなり短いのですが、消費電力の高い高性能CPU / GPUおよび高解像度ディスプレイを搭載していることを考えればやむを得ないでしょう。電源プランや画面の輝度を変更すれば駆動時間はさらに延びる可能性があるものの、GPUを使うクリエイティブワークではさらに駆動時間が短くなる可能性もあります。

 

バッテリー駆動時間の計測結果 ※Core i7モデル

テスト方法 バッテリー消費 駆動時間
※公称値 約5時間30分
Modern Office (ビジネス作業) 3時間8分
50%充電までにかかった時間 36分
フル充電までにかかった時間 2時間23分

※テストの条件や計測方法についてはコチラ

GPU搭載機に見えないスリムなノートPC

HP ENVY 16

 

ベンチマーク結果を見ると、GPU搭載のプレミアムノートPCとしてはスコアがやや低めです。ただしこれは前述のとおり、熱対策でCPUとGPUのパフォーマンスをあえて落としているため。スリムなデザインを実現するために、支障がないと判断できるギリギリのレベルまでチューニングしているものと思われます。性能よりも見た目を重視しているような印象を受けました。

 

HP HP ENVY 16-h 外観

第12世代のHシリーズ & RTX 3060搭載機には見えないスリムなデザイン

 

そのため、クリエイティブワークであればCPUやGPUに極端な負荷のかからない写真 / 画像の加工に向いています。動画編集や3D制作であれば小~中規模な作品であれば問題ないでしょう。長時間の4K動画をCPUでエンコードするような使い方には不向きです。また作業をしながらの動画配信であれば、もう少しパワーが欲しいところ。クライアントとの打ち合わせでデータを確認したり、3Dやアドビのソフトを扱えるサブPCとして使うのにはピッタリです。

HP HP ENVY 16-h

HP HP ENVY 16-h0000

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