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デル Inspiron 14 5430レビュー:第13世代搭載のパワフル14インチ

Inspiron 14 5430

デルの『Inspiron 14 ノートパソコン(5430)』(以下、”Inspiron 14 5430″)は、14インチディスプレイを搭載するスタンダードタイプのノートPCです。第13世代Coreプロセッサ搭載で、高いパフォーマンスを実現しています。

 

Inspiron 14 5430

Inspiron 14 5430

 

性能テストを行なったところ、なかなか優秀な結果が出ました。しかし、若干熱による性能低下の症状が出ているようです。とは言え一般的な作業であれば、特に気にする必要はないでしょう。機能や仕上がりも十分で、セール時を狙えばお得に入手できます。

この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。

IdeaPad Slim 5i Gen 8

Inspiron 14 5430

スペック

発売日 2023年1月31日
OS Windows 11 Home
ディスプレイ 14インチ1920×1200ドット、WVA(広視野角パネル)、250nit、45% NTSC、非光沢
CPU Core i5-1335U / Core i7-1355U / Core i5-1340P / Core i7-1360P
メモリー 8 / 16GB LPDDR5-4800 ※オンボード増設不可
ストレージ 256GB~1TB NVMe SSD
グラフィックス Iris Xe Graphics ※CPU内蔵
通信 Wi-Fi 6、Bluetooth 5.3
インターフェース Thunderbolt 4(映像出力 / USB PD対応)×1、USB3.2 Gen1×2、HDMI1.4(最大1920×1080@60Hz)、SDメモリーカードスロット、ヘッドフォン出力 / マイク入力
セキュリティ 指紋センサー
サイズ / 重量 幅314mm、奥行き226.6mm、高さ15.74~18.75mm / 約1.53kg
バッテリー 4セル54Wh ※駆動時間は非公開

本体デザイン

Inspiron 14 5430

Inspiron 14 5430の外観。本体カラーはプラチナシルバーとダークリバーブルーの2色 ※写真はプラチナシルバー

 

Inspiron 14 5430

天板はアルミ製。表面はツヤ消しでサラサラとした手触り。指紋の跡はあまり目立ちません。高級感のある仕上がりです

 

Inspiron 14 5430

大きさは幅314mm、奥行き226.6mm

 

Inspiron 14 5430

A4ノート(ピンク)とB5ノート(ブルー)とのサイズ比較。A4サイズよりひと回り大きい程度で、14インチタイプとしてはややコンパクトといったところ

 

Inspiron 14 5430

最厚部の高さは実測で18.5mm(突起部を除く)

 

Inspiron 14 5430

底面部のゴム足(突起部)を含めた高さは20.4mm

 

Inspiron 14 5430

ゴム足の影響で、設置時にはやや厚みを感じます

 

Inspiron 14 5430

重さは実測で1.503kg。最近の14インチとしてはやや重めの印象です

 

Inspiron 14 5430

ディスプレイを開いた状態

 

Inspiron 14 5430

キーボードのキーはグレー(正確には「タイタングレー」)

 

Inspiron 14 5430

ディスプレイのベゼル(枠)はやや細め

 

Inspiron 14 5430

インターフェース構成。拡張性に優れるThunderbolt 4を1ポート搭載しています。種類としては標準的。なおHDMIによる映像出力は最大で1920×1080ドット60Hzまでなので注意してください

 

Inspiron 14 5430

ディスプレイ上部のカメラはプライバシーシャッター付き。動画撮影は1920×1080@30fpsで、画角は標準的な1080pカメラよりもやや狭い印象。背景の映り込む範囲が、わずかに小さく感じます

 

Inspiron 14 5430

電源ボタンは指紋センサー内蔵。キー入力中に間違って押すとスリープモードへ移行するので、電源ボタンの設定で反応しないように変更するといいでしょう

 

Inspiron 14 5430

付属の電源アダプターは65Wの丸口タイプ。重さは329g

Inspiron 14 5430

スピーカーはキーボード両脇に配置。サウンドはややドンシャリ傾向で、音声はクリアー。低音~中音域の厚みもそこそこあり、ノートPCとしてはなかなか高音質です。動画の音声は、ほかのノートPCに比べてかなり自然に聞こえます

 

Inspiron 14 5430

排気口はこの部分。排気がディスプレイに直接当たります

 

Inspiron 14 5430

底面部は樹脂(プラスチック)製

ディスプレイについて

Inspiron 14 5430

画面サイズは14インチで、解像度は1920×1200ドット

 

Inspiron 14 5430

色域は45% NTSC(sRGB換算で62.5%)で、格安ノートPCで使われているパネルと同等レベルです。色はそれほど鮮やかではないものの、文字中心の作業であれば問題なく使えるでしょう

 

Inspiron 14 5430

明るさは250nit。数値的にはやや低めですが、テスト機では特に暗くは感じませんでした。ただしパネルは個体差が大きい場合があるので、物によっては多少の違和感があるかもしれません

 

キーボードについて

Inspiron 14 5430

キーボードはテンキーなしの日本語配列。バックライトに対応しています

 

Inspiron 14 5430

Enterキー周辺で一部のキーが隣接しています

 

Inspiron 14 5430

Enterキー周辺にややクセがあるものの、キーのサイズは十分な大きさ

 

Inspiron 14 5430

キーを押した瞬間にカクッとしたクリック感があるものの、ストロークが浅い上に押下圧も軽め。キーを押し込むようにして入力すると、たわみと底打ち感が感じられます。指をあまり上げ下ろしせずに、軽い力で入力する人向きです

 

Inspiron 14 5430

タイプ音は軽い力でも聞こえますが、高音域のカチャカチャとした音が聞こえないので不快さはありません。ただし指を打ち下ろすように入力するとパチパチと響くので、軽めのタッチ推奨です

 

ベンチマーク結果

試用機のスペック

CPU Core i7-1360P Core i5-1335U
メモリー 16GB
ストレージ 512GB NVMe SSD
グラフィックス Iris Xe Graphics(CPU内蔵)

※ベンチマークテストはWindows 11の電源プランを「バランス」、電源モードを「最適なパフォーマンス」に設定した上で、標準収録ユーティリティー「MyDell」の「電源」-「温度管理」をを「超高パフォーマンス」に変更。さらに電源アダプターを接続した状態で実施しています

※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります

CPU性能

CPUとしては、Core i5-1335U(10コア、PBP15W) / Core i7-1355U(10コア、PBP15W) / Core i5-1340P(12コア、PBP28W) / Core i7-1360P(12コア、PBP28W)の4種類使われています。末尾がUのシリーズよりもPのシリーズのほうが高性能です。

 

Core i7-1360PとCore i5-1335Uを搭載するそれぞれ試用機でCPUベンチマークを行なったところ、Core i7-1360Pモデルでは非常に優秀な結果が出ました。特に軽めの処理に強く影響するシングルスレッド(シングルコア)のテストでは、最強クラスの結果です。計測時のログではサーマルスロットリングが生じていたものの、熱による性能低下を踏まえても優れたパフォーマンスを発揮しています。

 

一方Core i5-1335Uモデルでは、同CPUの平均値をわずかに下回っています。おそらく熱による影響が出ているのでしょう。とは言え、普通に使うには十分な性能です。

 

CPUの性能差 (総合性能)

CPU PassMark CPU Mark Score
Ryzen 7 7735U
21043
Core i5-1340P
20760
Inspiron 14(Core i7-1360P)
20326
Core i7-1360P
19623
Ryzen 7 7730U
18979
Core i5-1335U
18240
Ryzen 5 7535U
17163
Inspiron 14(Core i5-1335U)
16694
Ryzen 5 7530U
16196
Core i7-1355U
15636
Core i3-1315U
13033
Ryzen 3 7330U
10909
Core i3-N305
10265
Ryzen 5 7520U
9759
Ryzen 3 7320U
9249
Intel N100
5638

※スコアはPassMark CPU Benchmarksによる集計値

 

CPUの性能差 (シングルスレッド)

CPU PassMark CPU Mark Score
Inspiron 14(Core i7-1360P)
3865
Core i7-1360P
3670
Core i5-1335U
3665
Core i7-1355U
3606
Inspiron 14(Core i5-1335U)
3594
Core i3-1315U
3573
Ryzen 7 7735U
3289
Ryzen 7 7730U
3228
Ryzen 5 7530U
3136
Ryzen 5 7535U
3105
Ryzen 3 7330U
3089
Ryzen 5 7520U
2573
Ryzen 3 7320U
2485
Core i3-N305
2279
Intel N100
1971

※スコアはPassMark CPU Benchmarksによる集計値

 

総合テストのグラフではCore i7-1360Pの集計値よりCore i5-1340Pの集計値ほうが高いスコアが出ていますが、おそらくこれはCPUの発熱による影響が出ているのだと思われます。Core i5-1340Pのほうが発熱量が少なく、熱による性能の低下を抑えられているのでしょう。Inspiron 14 5430でも同様の結果になるかは不明ですが、その可能性は十分考えられます。

グラフィックス性能

グラフィックス機能としては、CPU内蔵のIris Xe Graphicsが使われます。試用機で3Dベンチマークを行なったところ、Core i7-1360PモデルではCPU内蔵タイプとしてはなかなか優秀な結果が出ました。Core i5-1335Uモデルは同CPUの平均値をわずかに下回っていますが、悪くはありません。ゲームやグラフィックスソフトで多少の効果が見込めますが、大作ゲームや高度な動画編集を行なえるほどではないでしょう。

 

GPUの性能差(DirectX 12)

GPU 3DMark Time Spy Graphicsスコア
GTX 1650
3241
Radeon(RDNA 3)
2862
Radeon 680M(Zen3+)
2211
Inspiron 14(Iris Xe, Core i7+LPDDR5)
1707
Iris Xe(Core i7+LPDDR4)
1528
Iris Xe(Core i5+LPDDR4)
1302
Inspiron 14(Iris Xe, Core i5+LPDDR5)
1247
Radeon
1204
Iris Xe(Core i7+DDR4)
1149
Radeon (Zen2+)
1000
Iris Xe(Core i5+DDR4)
977
UHD(Core i3)
900

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

PCを使った作業の快適さ

PCMark10は、PCを使った作業の快適さを計測するベンチマークテストです。一般的な作業を想定しているため、テストでは比較的軽い処理が行なわれています。各テストの傾向としては「Essentials」(一般利用)ではCPUのシングルコア性能やストレージ性能、「Productivity」(ビジネス利用)ではCPUのマルチコア性能とメモリー性能、「Digital Contents Creation」(コンテンツ制作)ではCPUとストレージ、GPU性能が強く影響するようです。

 

各テストの目標値は、大きくクリアーしています。最新のRyzenシリーズ搭載機にはスコアでやや劣る場合もありますが、第12世代Coreプロセッサ搭載機のパフォーマンスは上回ると考えていいでしょう。

 

PCMark 10ベンチマーク結果

テスト スコア
Essentials
(一般的な利用)
目標値:4100
Ins14 i710317
Ins14 i510010
ThinkBook10616
Flex510917
ZenBook159869
Spectre10647
XPS10093
Productivity
(ビジネス利用)
目標値:4500
Ins14 i77774
Ins14 i57014
ThinkBook10003
Flex59572
ZenBook158854
Spectre6968
XPS6759
Digital Contents Creation
(コンテンツ制作)
目標値:3450
Ins14 i77052
Ins14 i55702
ThinkBook6018
Flex56536
ZenBook8298
Spectre5997
XPS6342

※スコアの目標値はPCMark 10公式サイトによるもの

比較機のスペック(スリムノートPC)

▶ThinkBook 14 Gen5 Ryzen 5 7530U / 16GB / Radeon
▶IdeaPad Flex 5 Gen8 Ryzen 7-7730U / 16GB / Radeon
▶Zenbook 15 OLED Ryzen 7 7735U / 16GB / Radeon
HP Spectre x360-14 Core i7-1255U / 16GB / Iris Xe
XPS 13 Plus Core i7-1260P / 16GB / Iris Xe

バッテリー駆動時間

バッテリーの駆動時間は公開されていません。そこで標準収録ソフト「MyDell」の電源設定を標準である「最適化」に変更してビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、開始から10時間19分で休止状態へ移行しました。電源プランや画面の輝度を変更すれば、駆動時間はさらに延びる可能性があります。非常に長いわけではないものの、高いパフォーマンスを保ちながらこれだけもてば十分でしょう。

 

バッテリー駆動時間の計測結果(Core i7-1360Pモデル)

テスト方法 バッテリー消費 駆動時間
※公称値 ※非公開
Modern Office (ビジネス作業) 10時間19分
50%充電までにかかった時間 57分
フル充電までにかかった時間 2時間30分

※テストの条件や計測方法についてはコチラ

熱と騒音について

高負荷時におけるCPUの温度を計測したところ、平均では83.7℃、最大では94度に達していました。仕様上の最大クロックはPコアで5.00GHz、Eコアで3.70GHzとされていますが、実機ではPコアでおよそ2.6GHz、Eコアで2.1GHzと低く抑えられています。

 

センサーのログを確認すると、Pコアでサーマルスロットリング(熱による性能低下)がたびたび発生していました。やはり熱による影響が出ているようです。

 

Inspiron 14 5430

CINEBENCH R23のマルチコアテストを10分間行なった際のCPUクロックとCPU温度の推移

 

ファンの音は、高負荷時にはけっこう大きく聞こえます。個人的な感覚では、ゲーミングノートPCほどではないものの、常時聞こえているとジワジワとストレスがたまるくらいといったところ。普通の作業中にはちょっと聞こえる程度なので、あまり気にならないはずです。

 

ただヘッドホンを着用すれば、高負荷時でもうっすらと聞こえるレベルまで下がります。ノイズキャンセリング機能付きなら、ほとんど気になりません。普段からこれらを使っている人なら、駆動音の大きさも問題ないでしょう。

 

駆動音の計測結果

電源オフ 37dBA
待機中 39.3dBA前後 耳を澄ませば排気音が聞こえる程度
軽作業中 41.3dBA前後 排気音がうっすらと聞こえるが、うるさくはない
高負荷時 53.2dBA前後 排気音が大きく聞こえる。爆音とまではいかないが、長時間聞き続けているとストレスが溜まるかもしれない

第13世代は非常に高性能

Inspiron 14 5430

一部ベンチマークテストでは熱による影響が見られたものの、総合的なパフォーマンスは非常に優秀です。ただもしかすると発熱量の少ないCore i5モデルのほうが、十分なパフォーマンスを得られるかもしれません。それでもあえてCore i7モデルを選ぶなら、ノートPC冷却台を使うなどの熱対策を行なうといいでしょう。

 

筐体はやや重く感じますが、据え置き用なら問題ない範囲です。個人的にはキーボードのタイプ感がチープに感じたものの、日ごろ浅いストロークで打つ人には違和感が少ないはず。

 

価格はCore i5-1335U+8GBメモリーモデルで8万1999円、Core i7-1355U+16GBメモリーモデルで10万3999円。今回使用したCore i7-1360P+16GBメモリーモデルは12万3999円と、全体的にややお高めです。ただしデルは2~3ヵ月にいちどくらいのペースで大きく値下がりするタイミングがあるので、そのときを狙ってください。買うなら16GBメモリーモデルがおすすめです。

IdeaPad Slim 5i Gen 8

Inspiron 14 5430

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