米HPは2019年5月14日 (現地時間)、同社のゲーミングブランド「OMEN」シリーズの新製品として15インチゲーミングノートPC「OMEN X 2S」を発表しました。価格は2099.99ドルからで、北米地域での発売は2019年6月予定。日本国内での販売は未定です。
リンク
HP Launches World’s First Dual‐Screen Gaming Laptop and New Line of Gaming Innovations
OMEN X 2S 15 Laptop
最大の特徴は、キーボード上部に6インチ (正確には5.98インチ)のタッチ対応フルHDディスプレイを搭載している点。米HPは世界初のデュアルディスプレイ搭載ゲーミングノートPCであると謳っています。
キーボード上部に6インチのタッチ対応ディスプレイを搭載
この画面での操作は、ゲームとは完全に切り離されたマルチタスクでの動作が可能とのこと。たとえばゲームをプレーしながらサブスクリーンで攻略動画を再生したり、TwitchやDiscordなどのチャットを確認したりできます。
OMEN Command Centerと呼ばれるアプリを使うことでゲーム画面の一部を拡大表示したりCPUやGPUの状態をモニタリングしたり、パフォーマンスの調整 / LEDイルミネーション等の調節を行なうことが可能です。
サブスクリーンで操作可能なOMEN Command Center
またOMEN Tempest Cooling Technologyと呼ばれる新基軸の冷却機構を搭載。12Vの流体軸受ファンと3側面からの通気口と5方向のヘアフローによって、高い冷却性能を実現しています。
さらにThermal Grizzly社の液体金属グリスを採用することで、熱伝導の効率化を実現。米HPの発表によると通常グリスを使ったときに比べてApex LegendsのFPSが最大28%向上し、Blender (3Dソフト)ベンチマークが8.5%高速化されているとのことです。
本体がコンパクトである点もポイント。高さは20mmとゲーミングノートPCとしてはスリムで、液晶ディスプレイのベゼル (枠)は細く作られています。
狭額縁デザインを採用
液晶ディスプレイの解像度はフルHDまたは4Kで、パネルはIPS。リフレッシュレートはフルHDモデルが144Hzで、4Kモデルが60Hz。2019年7月には最大240Hzのモデルの発売が予定されています。さらにカクつきやティアリングを抑えるNVIDIA G-SYNCにも対応。
フルHDモデルは144Hz。7月には240Hzモデルが発売予定
キーボードはNキーロールオーバーとアンチゴーストに対応。キーストロークは1.5mmで、ゲーミング向けとしてはやや浅めの印象です。キーボード右側にタッチパッドが配置されている点も特徴的。
NキーロールオーバーとRGBバックライトに対応
OMEN X 2Sのインターフェース構成
OMEN X2 Sのスペック
画面サイズ | 15.6インチ + 5.98インチ |
---|---|
メイン画面解像度 | ・1920×1080 ・3840×2160 |
サブ画面解像度 | 1920×1080 |
CPU | 最上位はCore i9-9880H |
メモリー | 最大32GB (64GBとの表記もあり) |
ストレージ | 256~2TB SSD ※RAID 0対応 |
グラフィックス | ・RTX 2070 Max-Q ・RTX 2080 Max-Q |
幅×奥行き | 362.11×261.7mm |
厚さ | 20mm |
重量 | 2.35kg |
電源 | 230W |
※2019年5月11日時点。構成は変更される場合があります
リフレッシュレート | ・140Hz (フルHD) ・60Hz (4K) ・240Hz (フルHD 7月発売予定) |
---|---|
表面処理 | 非光沢 |
パネルの種類 | IPSパネル |
光学ドライブ | なし |
テンキー | あり |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | 11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 5 |
USB3.1 | 3 |
USB3.0 | ー |
USB2.0 | ー |
USB Type-C | 1 |
Thunderbolt 3 | 対応 |
メモリーカード | ー |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | ー |
DisplayPort | Type-C出力 |
Webカメラ | ※不明 |
顔認証カメラ | ー |
指紋センサー | ー |
ゲームを中断することなく、サブスクリーンでさまざまな情報を確認できるのは確かに便利です。ただし実際にはプレー中の操作やメイン-サブ間の視線移動などが生じるため、使ってみないとわからないというのが正直なところ。もし国内で販売され検証する機会があれば、より詳しいレビューを公開するつもりです。
※2019年5月29日追記
展示機に触れた実際の使用感を別の記事にまとめました。結論から言うと、FPS / TPSにはかなり有利な機能です。
関連記事
デュアルスクリーンは非常にユニークですが、実用性は未知数
*
当サイトでは2~3万円台の格安ノートPCから高性能ノートPCまで、さまざまな最新モデルを検証・解説しています。記事の更新情報は当サイトのtwitterアカウントでお知らせしているので、フォローしていただくことをおすすめします。
関連記事