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デルVostro 15 3530レビュー:第13世代搭載のビジネス向けスタンダードノートPC

Vostro 15 3530

デルのVostro 15 3530は、15.6インチのフルHDディスプレイを搭載するビジネス向けスタンダードノートPCです。CPUはインテル第13世代Coreプロセッサで、メモリーは8~16GB、ストレージは256 / 512GBのSSD。ビジネス向けモデルだけあって、手厚い有料サポートサービスも用意されています。

※Vostroシリーズは法人向けのビジネスPCですが、個人事業主や自営業者でも購入できます。注文時に所在確認などはありません。

 

Vostro 15 3530

Vostro 15 3530

 

性能的には、軽めの作業をしっかりこなすための機種です。しかし値段が高いわりに本体がかなりチープ。ボディやキーボード、インターフェース周りは格安ノートPC相当でした。基本的にはビジネス向けのサービスを利用したい人向けですが、大幅に値引きされているタイミングで入手するのもアリです。

 

この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。

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スペック

発売日 2023年3月17日
OS Windows 11 Home / Pro
ディスプレイ 15.6インチ、1920×1080、IPS(広視野角パネル)、250nit、120Hz、45% NTSC、非光沢
CPU Core i3-1305U / Core i5-1335U / Core i7-1355U
メモリー 8 / 16GB ※DDR4-2666、スロット2基
ストレージ 256 / 512GB SSD
グラフィックス UHD(Core i3) / Iris Xe(Core i5 / i7)※CPU内蔵
通信 Wi-Fi 5、Bluetooth 5.0、有線LAN(1Gb)
インターフェース USB3.2 Gen1×1、USB2.0×1、USB3.2 Gen1 Type-C(データ通信のみ)、HDMI1.4(最大1920×1080@60Hz)、SDメモリーカードスロット、ヘッドフォン出力 / マイク入力
生体認証 なし ※オプションで追加可能
サイズ / 重量 幅358.5mm、奥行き235.56mm、高さ16.96~18.99mm / 約1.66kg
バッテリー 3セル41Wh ※駆動時間は非公開

本体デザイン

Vostro 15 3530

Vostro 15 3530の外観。本体カラーはカーボンブラック

 

Vostro 15 3530

筐体は樹脂(プラスチック)製。表面には格子状のテクスチャー加工が施されています。指紋の跡は残るので、こまめに拭き取るといいでしょう

 

Vostro 15 3530

外観は全体的にチープ。強く押すとゆがみが生じるものの、米国防総省制定の耐久基準「MIL-STD-810H」に準拠するほど頑丈に作られているとのこと

 

Vostro 15 3530

設置面積は幅358.5mm×奥行き235.56mm。B4サイズよりもひと回り小さい程度で、15.6インチタイプとしては標準的な大きさです

 

Vostro 15 3530

最厚部は実測で18.9mm(突起部を除く)

 

Vostro 15 3530

底面部のゴム足(突起部)を含めた高さは22.3mm。設置しても比較的スリムな印象です

 

Vostro 15 3530

重さは実測で1.63kg。15.6インチタイプとしてはやや軽め。とは言え、気軽に持ち歩けるほどではありません

 

Vostro 15 3530

ディスプレイを開いた状態

 

Vostro 15 3530

キーボード面も天板と同じ仕上がり。強く押すとややゆがみます

 

Vostro 15 3530

ディスプレイのベゼル(枠)は、最近の機種としては標準的な印象

 

Vostro 15 3530

インターフェース構成。SDカードスロットや有線LANがあるのは便利ですが、Type-Cがデータ通信にしか対応していないのは残念

 

Vostro 15 3530

付属の電源アダプターは65Wの丸口タイプ。重さは319g

 

Vostro 15 3530

カメラは720p 30fpsの動画撮影に対応。画角は標準的で、背景はそれなりに映り込みます

 

Vostro 15 3530

スピーカーは底面は位置。低音から中音域がややこもって聞こえますが、動画の再生やビデオ会議などには問題ありません

 

Vostro 15 3530

排気口はこの部分。排出された温風が、ディスプレイに直接当たります

 

Vostro 15 3530

底面部も樹脂製

 

ディスプレイについて

Vostro 15 3530

画面サイズは15.6インチで、解像度は1920×1080ドット。最近のトレンドとは異なりますが、もっともスタンダードな組み合わせです

 

Vostro 15 3530

色域は45% NTSC。格安ノートPCで使われているのと同じタイプのパネルです。色は鮮やかではないものの、色味を重視しないのであれば普通に使えるでしょう。ただコントラストがやや低く、文字表示にパキッとしたメリハリがありません

 

Vostro 15 3530

ディスプレイは視野角が広いIPSパネルですが、輝度が250nitと低めのため、映像を斜めから見ると暗く感じるかもしれません。正面からは普通に見えます。120Hzのリフレッシュレートの効果は、スクロールやカーソルの動きがなめらかに感じる程度です

キーボードについて

Vostro 15 3530

キーボードはテンキー付きの日本語配列。標準ではバックライト非対応ですが、カスタマイズ対応モデルなら追加料金を支払うことがバックライトに対応できます

 

Vostro 15 3530

Enterキー周辺で一部のキーが小さく作られています

 

Vostro 15 3530

ストロークはやや浅めではあるものの、ノートPCとしては標準的な範囲です。ただし押下圧が高く、指に力を力を入れて入力することになるでしょう。タイプ時は中央付近がグラグラとゆれる(たわむ)ため、安定感がありませんでした。気にしないなら普通に使えます

 

Vostro 15 3530

タイプ音は比較的静かですが、軽い力でもタクタクと聞こえます。指を打ち下ろすように入力するとパチパチと響くので、軽めのタッチ推奨

ベンチマーク結果

試用機のスペック

CPU Core i5-1335U
メモリー 16GB
ストレージ 512GB NVMe SSD
グラフィックス Iris Xw Graphics(CPU内蔵)

※ベンチマークテストはまずWindows 11の電源プランを「バランス」に、電源モードを「最適なパフォーマンス」に設定。その上で、電源アダプターを接続した状態で実施しています

※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります

CPU性能

CPUとしては、インテル第13世代CoreプロセッサのUシリーズであるCore i3-1305U(5コア、PBP15W) / Core i5-1335U(10コア、PBP15W) / Core i7-1355U(10コア、PBP15W)が使われています。Uシリーズは性能よりも省電力性能を重視したタイプです。

 

Core i5-1335U搭載の試用機でCPUベンチマークを行なったところ、現行のCPUのなかでは中位クラスの結果が出ました。中位クラスと言ってもいまはCPU性能が高すぎる傾向にあるので、普通に使うには十分な性能と言っていいでしょう。

 

ただ試用機によるベンチマークテストでは、同じCPUの平均値を下回っています。もしかするとCPUの発熱あるいは低速なメモリーなどが影響して、パフォーマンスが落ちているのかもしれません。

 

CPUの性能差 (総合性能)

CPU PassMark CPU Mark Score
Ryzen 7 7735U
21043
Core i5-1340P
20760
Core i7-1360P
19623
Ryzen 7 7730U
18979
Core i5-1335U
18240
Ryzen 5 7535U
17163
Ryzen 5 7530U
16196
Vostro 15(Core i5-1335U)
15685
Core i7-1355U
15636
Core i3-1315U
13033
Ryzen 3 7330U
10909
Core i3-N305
10265
Ryzen 5 7520U
9759
Core i3-1305U
9724
Ryzen 3 7320U
9249
Intel N100
5638

※そのほかのスコアはPassMark CPU Benchmarksによる集計値

 

CPUの性能差 (シングルスレッド)

CPU PassMark CPU Mark Score
Vostro 15(Core i5-1335U)
3738
Core i7-1360P
3670
Core i5-1335U
3665
Core i7-1355U
3606
Core i3-1315U
3573
Ryzen 7 7735U
3289
Ryzen 7 7730U
3228
Ryzen 5 7530U
3136
Ryzen 5 7535U
3105
Ryzen 3 7330U
3089
Ryzen 5 7520U
2573
Ryzen 3 7320U
2485
Core i3-N305
2279
Intel N100
1971

※そのほかのスコアはPassMark CPU Benchmarksによる集計値

グラフィックス性能

グラフィックス機能としては、CPU内蔵のIris Xe Graphicsが使われます。Core i5-1335U搭載の試用機で3Dベンチマークを行なったところ、CPU内蔵タイプとしてはスペックに準じた標準的な結果が出ました。ゲームやグラフィックスソフトで多少の効果が見込めますが、大作ゲームや高度な動画編集を行なえるほどではありません。

 

内蔵グラフィックスの性能差(DirectX 12)

GPU 3DMark Time Spy Graphicsスコア
GTX 1650
3445
Radeon(RDNA 3)
2862
Radeon 680M(Zen3+)
2211
Iris Xe(Core i7+LPDDR4)
1528
Iris Xe(Core i5+LPDDR4)
1302
Radeon (Zen3)
1204
Iris Xe(Core i7+DDR4)
1149
Vostro 15(Core i5+DDR4)
1092
Radeon (Zen2+)
1000
Iris Xe(Core i5+DDR4)
977
UHD(Core i3)
900

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

PCを使った作業の快適さ

PCMark10は、PCを使った作業の快適さを計測するベンチマークテストです。一般的な作業を想定しているため、テストでは比較的軽い処理が行なわれています。各テストの傾向としては「Essentials」(一般利用)ではCPUのシングルコア性能やストレージ性能、「Productivity」(ビジネス利用)ではCPUのマルチコア性能とメモリー性能、「Digital Contents Creation」(コンテンツ制作)ではCPUとストレージ、GPU性能が強く影響するようです。

 

各テストの目標値は大きく上回っており、一般的な使い方であれば快適に利用できるでしょう。ただしCPUに高い負荷のかかるマルチコア系の処理では、少し伸び悩んでいるようにも見受けられます。

 

PCMark 10ベンチマーク結果

テスト スコア
Essentials
(一般的な利用)
目標値:4100
Vostro9882
ThinkBook10616
Flex510917
ZenBook159869
15-eg10258
Ins1610501
Productivity
(ビジネス利用)
目標値:4500
Vostro6966
ThinkBook10003
Flex59572
ZenBook158854
15-eg7417
Ins167622
Digital Contents Creation
(コンテンツ制作)
目標値:3450
Vostro5500
ThinkBook6018
Flex56536
ZenBook8298
15-eg6026
Ins166624

※スコアの目標値はPCMark 10公式サイトによるもの

比較機のスペック(スリムノートPC)

▶ThinkBook 14 Gen5 Ryzen 5 7530U / 16GB / Radeon
▶IdeaPad Flex 5 Gen8 Ryzen 7-7730U / 16GB / Radeon
▶Zenbook 15 OLED Ryzen 7 7735U / 16GB / Radeon
HP Pavilion 15-eg Core i7-1355U / 16GB / Iris Xe
Inspiron 16 5630 Core i7-1360P / 16GB / Iris Xe

バッテリー駆動時間

バッテリーの駆動時間は公開されていません。そこでPCMark 10のバッテリーベンチ機能を使ってビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、開始から6時間8分で休止状態へ移行しました。電源プランや画面の輝度を変更すれば、駆動時間はさらに延びる可能性があります。長いわけではないものの、もともと据え置き用の機種であることを考えればこれでも十分でしょう。

 

バッテリー駆動時間の計測結果(Core i7-1360Pモデル)

テスト方法 バッテリー消費 駆動時間
※公称値 ※非公開
Modern Office (ビジネス作業) 6時間8分
50%充電までにかかった時間 52分
フル充電までにかかった時間 2時間20分

※テストの条件や計測方法についてはコチラ

基本的には企業向け

Vostro 15 3530

記事執筆時点では、最安のCore i3モデルで8万4000円、Core i5+16GBメモリーモデルで9万円前後、Core i7+16GBメモリーモデルで10万円台半ばあたり。一般相場的に見れば、特別安いわけではありません。むしろ筐体の安っぽさを考慮に入れれば、コスパは高めかもしれません。個人的には特にキーボードの作りがいまひとつに感じました。

 

Vostro 15 3530

入力中にたわみを感じるキーボード

 

通常価格ではお高めですが、デルでは大幅に値引きすることがあるので、値段がグッと下がっているなら狙い目かもしれません。もしくは企業のソリューション込みで一括導入する際に、1台あたりを安く入手できることもあるでしょう。

 

また有料の保証サービスはかなり充実しているので、その点を重視するならありです。外付けキーボードやディスプレイを使えば、品質面についてはある程度解決できるはず。企業向けのサービスが充実いている点を重視したい人、企業に向いています。

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元雑誌・書籍編集者からPC系フリーライターを経て、レビューブロガーとして活動しているオジサンです。文章に関わる仕事を始めてから25年以上。最高195万PV/月。安いガジェットやPCをよく買いあさっています

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