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Yoga 9i Gen 8 14型レビュー:2.8K OLEDで高音質スピーカー搭載のハイエンド2-in-1

4.0
Yoga 9i Gen 8 14型

機材貸し出し:レノボ・ジャパン合同会社

レノボの『Yoga 9i Gen 8 14型(第13世代Intel Core)』(以下、”Yoga 9i Gen 8 14型″)は、ハイエンドクラスの2-in-1ノートPCです。高性能な第13世代Core i7-1360P搭載で、ディスプレイは2.8K OLED。さらに4つのスピーカーを搭載することで、ノートPCとしては高い音質を実現しています。

 

Yoga 9i Gen 8 14型

Yoga 9i Gen 8 14型

Yoga 9i Gen 8 14型

画面が回転するタイプの2-in-1

記事執筆時の価格

スペック 価格
Core i7-1360P / 16GB / 512GB 21万0533円
Core i7-1360P / 16GB / 1TB ※カスタマイズ対応 23万7314円

※2023年10月30日時点

 

実際に使ってみると、仕上がりについては完成度の高さを感じます。キーボードのタイプ感がペチペチとしていますが、軽めに入力する人なら違和感は少ないでしょう。ただ位置付け的にはあくまでもスタンダードノートPCなので、この金額を出せるかどうかは判断がわかれるところだと思います。

 

この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。

スペック

発売日 2023年4月4日
OS Windows 11 Home
ディスプレイ 14インチ、2880×1800、OLED、100% DCI-P3、光沢、400nit、90Hz、HDR500、タッチ対応
CPU Core i7-1360P
メモリー 16GB LPDDR5-5200 ※オンボード
ストレージ 512GB / 1TB NVMe Gen4 SSD(TLC)
グラフィックス Iris Xe Graphics(CPU内蔵)
通信 Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.1
インターフェース Thunderbolt 4×2、USB3.2 Gen2 Type-C(PD/DP)×1、USB3.2 Gen2×1、ヘッドホン端子
生体認証 指紋センサー、IRカメラ
サイズ / 重量 幅318×奥行き230×高さ15.25mm / 約1.4kg
バッテリー 約15時間

本体デザイン

Yoga 9i Gen 8 14型

Yoga 9i Gen 8 14型の外観。14インチタイプのためサイズはそれなりに大きいのですが、ほかの機種に比べて見た目がエレガントです

 

Yoga 9i Gen 8 14型

本体カラーはオートミール。実際の色合いはメタリックな薄いベージュ風です。光が当たるとゴールドのように見えますが、影の部分はシルバーっぽく見えました

 

Yoga 9i Gen 8 14型

ボディはアルミ製。サラサラとした手触りで、指紋の跡はほとんど目立ちません

 

Yoga 9i Gen 8 14型

エッジが丸みを帯びたラウンドフォルムデザイン。ベース(キーボード側)の側面は、光沢のある鏡面仕上げです

 

Yoga 9i Gen 8 14型

全体的にスリムで、スタイリッシュな印象を受けます

 

Yoga 9i Gen 8 14型

設置面積は幅318mm×奥行き230mm

 

Yoga 9i Gen 8 14型

A4ノート(ピンク)とB5ノート(ブルー)とのサイズ比較。A4サイズよりもひと回り強大きめです。14インチタイプとしてはやや大きいのですが、2-in-1としてはコンパクト

 

Yoga 9i Gen 8 14型

高さは実測で16.3mm(突起部を除く)

 

Yoga 9i Gen 8 14型

底面部のゴム足(突起部)を含めた高さは18.1mm。設置時でも比較的薄く感じます

 

Yoga 9i Gen 8 14型

重さは実測で1.402kg。軽くはないものの、アルミ製ボディの14インチ2-in-1なら妥当な重さです。手で持つと、それなりのズッシリ感があります

 

Yoga 9i Gen 8 14型

ディスプレイを開いた状態

 

Yoga 9i Gen 8 14型

キーボード面も天板と同じ仕上がり。キートップの文字がやや薄く、バックライトの有無で見づらく感じることがあるかもしれません。文字が目立たないのは、見た目の面ではメリットです

 

Yoga 9i Gen 8 14型

ディスプレイのベゼル(枠)ややや太めですが、黒い部分が小さいため、画面周りがスッキリとして見えます

 

Yoga 9i Gen 8 14型

インターフェース類は少なめ。機器やメディアをいろいろ使いたい人は、USB3 / Thunderboltドックを利用するといいでしょう

 

Yoga 9i Gen 8 14型

ディスプレイ上部のWebカメラはプライバシーシャッター付き。顔認証用のIRカメラも設置されています。1080p 30fpsの動画撮影対応で、画角は広め

 

Yoga 9i Gen 8 14型

付属の電源アダプターは100WのType-C。重さは374gで、一般的なノートPCの電源アダプターとしてはやや大きめです

 

Yoga 9i Gen 8 14型

指紋センサーはキーボード右下

 

Yoga 9i Gen 8 14型

スピーカーは驚異的な仕上がりです。ヒンジ部分には2W×2のツイーターが内蔵されており、どんなスタイルでも音がクリアーに聞こえます

 

Yoga 9i Gen 8 14型

底面部には3W×2のウーファーを配置。低音に関してはノートPCとしては最高クラスで、数千円クラスのモバイルスピーカーと同等以上のサウンドを楽しめます。ただし音量を上げると、パームレストが振動するので注意してください

 

Yoga 9i Gen 8 14型

2-in-1タイプではスタイルによって音の出る部分がふさがれてしまうため、音がこもって聞こえることがあります。しかしYoga 9i Gen 8 14型はさまざまな箇所から音が出てくるので、音がかなりクリアーに聞こえました。唯一こもりがちだったのは、タブレットスタイルで机に置いたときくらいです

 

Yoga 9i Gen 8 14型

底面部

ディスプレイについて

Yoga 9i Gen 8 14型

画面サイズは14インチで、解像度は2800×1880ドット。アスペクト比は16:10

 

Yoga 9i Gen 8 14型

標準のデスクトップ画面

 

Yoga 9i Gen 8 14型

100% DCI-P3の広色域OLEDディスプレイを搭載。映像はスマホやタブレットなみに鮮やかです。普通のノートPCに比べて、色がハデに感じるかもしれません

 

Yoga 9i Gen 8 14型

黒が映える、バックライト不要のOLEDパネル。HDR500対応で、白や黒の階調表現にも優れています

 

Yoga 9i Gen 8 14型

パネル表面は光沢ありのグレア仕上げ。確度によっては照明や葉池が映り込む場合があります

キーボードについて

Yoga 9i Gen 8 14型

キーボードはテンキーなしの日本語配列

 

Yoga 9i Gen 8 14型

キーボード左側

 

Yoga 9i Gen 8 14型

キーボード右側。Enterキー周辺で一部のキーが隣接しているほか、右端に特殊キーが並んでいます

 

Yoga 9i Gen 8 14型

キーボードはバックライト対応。バックライトを点灯すると、明るい場所ではキートップの文字が見づらく感じるかもしれません

 

Yoga 9i Gen 8 14型

最上段のキーやカーソルキーの上下がやや小さいものの、そのほかのキーについては標準的な大きさです

 

Yoga 9i Gen 8 14型

タイプ感は軽めです。ストロークも押した瞬間のクリック感も一般的ですが、押下圧が低く作られています。入力時に、わずかな軸のブレも感じられました。指先で軽く入力する人に向いています

 

Yoga 9i Gen 8 14型

タイプ音は軽い力でもタクタクと聞こえますが、うるさくは感じません。ただし強く打つとタンタンと響くので注意

 

Yoga 9i Gen 8 14型

手書き入力用のデジタルペンが付属します

ベンチマーク結果

試用機のスペック

CPU Core i7-1360P
メモリー 16GB LPDDR5-5200
ストレージ 512GB NVMe SSD
グラフィックス Iris Xe Graphics(CPU内蔵)

※ベンチマークテストはWindows 11の電源プランを「バランス」に、電源モードを「最適なパフォーマンス」に設定した上で、標準収録ユーティリティー「Lenovo Vantage」の「電源およびパフォーマンス」を標準の「インテリジェント・クーリング」に変更(一部のテストを除く)。さらに電源アダプターを接続した状態で実施しています

※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります

CPU性能

CPUとしては、インテル第13世代のCore i7-1360P(12コア16スレッド、PBP 28W、最大64W)が使われています。高性能な第13世代のなかでもハイエンドノートPC向きのパワフルなCPUです。

パフォーマンス設定を標準(インテリジェント・クーリング)と最大(エクストリーム・パフォーマンス)に変えてテストを行なったところ、非常に優秀な結果が出ました。特に最大設定では、薄型ノートPC向けCPUとしてはトップクラスです。

 

薄型ノートPC向けCPUの性能差 (総合性能)

CPU PassMark CPU Mark Score
検証機(Core i7-1360P,最大)
23238
Ryzen 7 7735U
21043
Core i5-1340P
20760
検証機(Core i7-1360P,標準)
19803
Core i7-1360P
19623
Ryzen 7 7730U
18979
Core i5-1335U
18240
Ryzen 5 7535U
17163
Ryzen 5 7530U
16196
Core i7-1355U
15636
Core i3-1315U
13033
Ryzen 3 7330U
10909
Core i3-N305
10265
Ryzen 5 7520U
9759
Ryzen 3 7320U
9249
Intel N100
5620

※スコアはPassMark CPU Benchmarksによる集計値

 

軽めの作業に影響するシングルスレッドのテストでは、どちらのモードでも非常に優秀な結果が出ています。一般的な作業であれば、快適に行なえるでしょう。

 

薄型ノートPC向けCPUの性能差 (シングルスレッド)

CPU PassMark CPU Mark Score
検証機(Core i7-1360P,最大)
4130
検証機(Core i7-1360P,標準)
4121
Core i7-1360P
3670
Core i5-1335U
3665
Core i7-1355U
3606
Core i3-1315U
3573
Ryzen 7 7735U
3289
Ryzen 7 7730U
3228
Ryzen 5 7530U
3136
Ryzen 5 7535U
3105
Ryzen 3 7330U
3089
Ryzen 3 7320U
2485
Core i3-N305
2279
Intel N100
1971

※スコアはPassMark CPU Benchmarksによる集計値

シングルスレッドのスコアをデスクトップPC向けCPUと比較すると、第12世代のCore i7-12700以上、第13世代Core i7-13700未満とのことでした。ノートPCとしては驚くべき性能です。

CPUの性能差 (シングルスレッド)

CPU PassMark CPU Mark Score
Core i7-13700
4168
検証機(Core i7-1360P,最大)
4130
Core i7-12700
3940
Core i7-11700
3158
Core i7-10700
2916

※スコアはPassMark CPU Benchmarksによる集計値

ただこの結果はちょっと高すぎのような気がします。別に意図的に調整されているわけではないと思いますが、試用機固有の可能性もあるので「タイミングしだいではそんな可能性もある」程度に考えてください。

グラフィックス性能

グラフィックス機能としては、CPU内蔵のIris Xe Graphicsが使われます。検証機で3Dベンチマークを行なったところ、同構成機としては妥当な結果が出ました。ゲームやグラフィックスソフトで多少の効果が見込めますが、大作ゲームや高度な動画編集を行なえるほどではありません。

 

内蔵グラフィックスの性能差(DirectX 12)

GPU 3DMark Time Spy Graphicsスコア
GTX 1650
3445
Radeon(RDNA 3)
2862
Radeon 680M(RDNA 2)
2211
Iris Xe(Core i7+LPDDR)
1528
Yoga 9i(Core i7,LPDDR)
1515
Iris Xe(Core i5+LPDDR)
1302
Radeon (Vega)
1204
Iris Xe(Core i7+DDR)
1149
Iris Xe(Core i5+DDR)
977
UHD(Core i3)
900

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

PCを使った作業の快適さ

PCMark10は、PCを使った作業の快適さを計測するベンチマークテストです。一般的な作業を想定しているため、テストでは比較的軽い処理が行なわれています。各テストの傾向としては「Essentials」(一般利用)ではCPUのシングルコア性能、「Productivity」(ビジネス利用)ではCPUのマルチコア性能、「Digital Contents Creation」(コンテンツ制作)ではCPUとストレージ、GPU性能が強く影響するようです。

 

テストはパフォーマンス設定が標準の「インテリジェント・クーリング」のみで行ないました。すべてのテストで目標値を大きく超えており、全体としてはなかなか優秀です。ただし負荷の高いマルチコア性能が要求されるビジネス利用(高度なワープロや高度な表計算)では、スコアがやや落ちています。これは、CPUの熱が影響する機種でよく見られる現象。Yoga 9i Gen 8 14型でも、熱の影響が出ているのかもしれません。

 

PCMark 10ベンチマーク結果

テスト スコア
Essentials
(一般的な利用)
目標値:4100
検証機(標準)11364
ThinkBook10616
Vostro9882
Flex510917
15-eg10258
Ins1610501
Productivity
(ビジネス利用)
目標値:4500
検証機(標準)7859
ThinkBook10003
Vostro6966
Flex59572
15-eg7417
Ins167622
Digital Contents Creation
(コンテンツ制作)
目標値:3450
検証機(標準)6993
ThinkBook6018
Vostro5500
Flex56536
15-eg6026
Ins166624

※スコアの目標値はPCMark 10公式サイトによるもの

比較機のスペック(スリムノートPC)

ThinkBook 14 Gen5 Ryzen 5 7530U / 16GB / Radeon
Vostro 15 3550 Core i5-1335U / 16GB / Iris Xe
IdeaPad Flex 5 Gen 8 Ryzen 7 7730U / 16GB / Radeon
HP Pavilion 15-eg Core i7-1355U / 16GB / Iris Xe
Inspiron 16 5630 Core i7-1360P / 16GB / Iris Xe

バッテリー駆動時間

バッテリーの駆動時間は、公称値で最大 約15時間とされています。しかし公称値は実際の利用を想定した測定結果ではないため、実際の利用では駆動時間が短くなりがちです。

 

そこで実機を使って最大パフォーマンスの状態でビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、開始から8時間35分で休止状態へ移行しました。公称値よりも短い結果でしたが、日常的なビジネス利用でこれだけもてば十分でしょう。電源プランや画面の輝度を変更すれば、駆動時間はさらに延びる可能性があります。なおバッテリー駆動時は、電源接続時に比べてパフォーマンスが2~3割低下することがあるので注意してください。

 

バッテリー駆動時間の計測結果

テスト方法 バッテリー消費 駆動時間
※公称値 約15時間
Modern Office (ビジネス作業) 8時間35分
50%充電までにかかった時間 1時間12分
フル充電までにかかった時間 2時間53分

※テストの条件や計測方法についてはコチラ

熱と騒音について

本体の熱について

検証機では高負荷なベンチマーク中に、キーボード上部が熱く(温かくではなく、熱く)感じました。とは言え、触れないほどではなありません。

 

Yoga 9i Gen 8 14型

高負荷時にはキーボード上部が熱くなりますが、触れないほどではありません。キーボード全体も、ほんのり温かく感じます

CPUの熱について

CPUの熱の計測は、標準設定(インテリジェント・クーリング)と最大設定(エクストリーム・パフォーマンス)の2パターンで行ないました。

 

標準設定では、CPUの平均温度が68.79度とかなり低めに出ています。実際には開始直後に温度がドンと上がり、そこから徐々に下がったり上がったりを繰り返していました。普通はいちど下がったらそのままが多いので、少し珍しいパターンです。この動きにより、温度を抑えながらも高いパフォーマンスを実現しているのでしょう。

 

Yoga 9i Gen 8 14型

標準設定(インテリジェント・クーリング)時にCINEBENCH R23のマルチコアテストを10分間行なった際のCPUコアクロックとCPU温度の推移

 

最大設定の平均温度は77.5度とあまり高くはありませんが、テスト開始から1分あたりまでは85~97度を超える高い温度が続いています。またセンサーを確認すると、一部のコアでサーマルスロットリングが発生していました。高温状態は短時間なので、あまり大きな影響はないでしょう。

 

Yoga 9i Gen 8 14型

最大設定(エクストリーム・パフォーマンス)時にCINEBENCH R23のマルチコアテストを10分間行なった際のCPUコアクロックとCPU温度の推移

駆動音について

駆動音(ファンの回転音や排気口からの風切り音)は、高負荷時に多少大きく聞こえます。うるさすぎるほどではありませんが、外出先で利用するなら標準設定で利用するといいでしょう。

駆動音の計測結果

電源オフ 37.3dBA
待機中 37.5dBA前後 ほぼ無音
高負荷時(インテリジェントクーリング) 41.3BA前後 排気音とファンの回転音がハッキリと聞こえる。うるさくはないが、静かな場所では音がそれなりに気になる
高負荷時(エクストリーム・パフォーマンス) 45.8dBA前後 排気音が大きい。うるさくは感じないが、静かな場所では周囲への配慮が必要
(参考)エアコンの最大出力時 48~58dBA前後

完成度は高いが値段もお高い

Yoga 9i Gen 8 14型

 

キーボードがやや安っぽく感じる点を除けば、非常に完成度の高い仕上がりだと思います。見た目も質感良く、パフォーマンスも十分すぎるほど。なかでも2.8K OLEDディスプレイは、息をのむほどの美しさです。クアッドスピーカーによる迫力のあるサウンドも、言うことありません。

 

ただ21万円(記事執筆時)は、ちょっと躊躇してしまう値段です。MacB◯◯k(伏せ字)よりは安いかもしれませんが、WindowsノートPCとしてはなかなかの高額モデルでしょう。薄さとディスプレイ品質とパフォーマンスの面でピンときて値段が障壁にならないなら買ってもいいとは思いますが、そうでないなら型落ちして値段が下がるまで待つのもアリ。

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