アフィリエイト広告

Core i7-8565Uのベンチマーク (性能テスト) 結果

Core i7-8565Uのベンチマーク (性能テスト) 結果

インテルのCore i7-8565Uは、2018年後半から2019年に発売されたノートPCで使われているCPUです。一般向け用途のスタンダードノートPCあるいは持ち運び用のモバイルノートPC向けのCPUとしては、性能は最高クラス (2019年4月時点)。そのため、ノートPCの上位機種や高級機などでよく使われています。

 

Core i7-8565U概要

世代 第8世代
開発コード Whiskey Lake
コア数 / スレッド数 4 / 8
動作周波数 1.80GHz
最大動作周波数 4.60GHz
TDP 15W
内蔵グラフィックス Intel UHD Graphics 620

 

この記事ではこれからノートPCを購入しようとしている方のために、Core i7-8565Uの性能について紹介します。

 

関連記事

Core i7-8565Uのベンチマーク結果

まずは、当サイトで実施したCPUベンチマークテストの結果を紹介します。なおベンチマーク結果は各機種の平均値であり、Core i7-8565U本来の性能を正確に表わすものではありません。また結果はパーツ構成やタイミング、環境、個体差などにより大きく変わることがあることをあらかじめご了承ください。

一般ノートPC向けCPUとの比較

CPUの総合的な性能を計測する「PassMark CPU Mark」では、前世代のCore i7-8550Uに比べてスコアが8%アップ、2世代前のCore i7-7500Uに比べて71%アップしています。Core i7-8565UとCore i7-8550Uとでは性能に大きな違いはなく、現時点ではどちらを選んでも体感的には変わらないでしょう。それ以前のモデルであれば、性能の違いがはっきりとわかるはずです。

 

CPUの性能比較(一般向けノートPC)

CPU PassMark CPU Markスコア
Core i7-8565U (第8世代)
9786
Core i7-8550U (第8世代)
9009
Core i5-8250U (第8世代)
8403
Core i5-8265U (第8世代)
8224
Core i7-7500U (第7世代)
5708
Core i3-8130U (第8世代)
5527
Core i5-7200U (第7世代)
4949
Core i3-7100U (第7世代)
3785
Celeron 3865U (第7世代)
2035

※2019年4月時点での当サイトの平均値

 

マルチコア性能を計測する「CINEBENCH R15」のCPUテストでは、前世代のCore i7-8550Uに比べて12.6%スコアアップしました。ただしこの点については性能が大きく向上したわけではなく、メーカーによるPC本体の熱対策やチューニングの技術が改善されたためではないかと考えています。詳しくは後述しますが、メーカー側の改善により新機種のほうがCPU本来の性能を引き出せるようになっている、と考えてください。

 

CPUの性能比較(一般向けノートPC)

CPU CINEBENCH CPUスコア
Core i7-8565U (第8世代)
632
Core i5-8250U (第8世代)
565
Core i7-8550U (第8世代)
561
Core i5-8265U (第8世代)
558
Core i7-7500U (第7世代)
348
Core i3-8130U (第8世代)
332
Core i5-7200U (第7世代)
328
Core i3-7100U (第7世代)
253
Celeron 3865U (第7世代)
139

※2019年4月時点での当サイトの平均値

 

ビジネスやプライベートでの一般用途が目的であれば、Core i7-8565UでもCore i7-8550Uでもあまり変わりません。しかし高度なデータ処理やちょっとした画像編集など高いCPU性能を必要とする処理であれば新しいCore i7-8565Uのほうが有利です。2~3年前に使われていた第7世代のCore i7-7500Uは、第8世代のCore i3程度の性能でしかありません。

ゲーミングノートPC向けCPUとの比較

PCゲーム向けのハイエンドCPUである「Hシリーズ」と比べると、性能はやや劣ります。総合性能を計測するCPU Markでは下位CPUに迫るほどのスコアですが、マルチコア性能を計測するCINEBENCH R15ではその差が大きく現われました。

 

CPUの性能比較 (ゲーミングノートPC)

CPU PassMark CPU Markスコア
Core i9-8950HK (第8世代)
14769
Core i7-8750H (第8世代)
13430
Core i5-8300H (第8世代)
9697
Core i7-8565U (第8世代)
9786
Core i7-7700HQ (第7世代)
9381

※2019年4月時点での当サイトの平均値

 

CPUの性能比較 (ゲーミングノートPC)

CPU CINEBENCH R15 CPUスコア
Core i9-8950HK (第8世代)
1204
Core i7-8750H (第8世代)
1107
Core i5-8300H (第8世代)
761
Core i7-7700HQ (第7世代)
725
Core i7-8565U (第8世代)
632

※2019年4月時点での当サイトの平均値

 

マルチコア性能を必要とする大規模なデータ処理や動画編集などでは、Hシリーズのほうが有利です。とは言え、Core i7-8565Uでは少し時間がかかるだけで、ある程度は処理をこなせるでしょう。

デスクトップPC向けCPUとの比較

デスクトップPC向けCPUと比べると、Core i7-8565Uは第8世代のCore i3よりもちょっといい程度です。ノートPCにこだわらないなら、Core i3 / i5搭載のデスクトップPCのほうが導入コストが安くすむかもしれません (別途液晶ディスプレイは必要ですが)。

 

また特にデスクトップPC向けCPUはマルチコア性能に優れており、本格的な動画編集や3D制作などに有利です。パフォーマンス重視であれば、デスクトップPCの導入を検討してもいいでしょう。

 

CPUの性能比較(デスクトップPC)

CPU PassMark CPU Markスコア
Core i9-9900K (第9世代)
18710
Core i7-9700K (第9世代)
17847
Core i7-8700 (第8世代)
15819
Core i5-8400 (第8世代)
11229
Core i7-7700 (第7世代)
10677
Core i7-8565U (第8世代)
9786
Core i3-8100 (第8世代)
8027
Core i5-7400 (第8世代)
7463
Core i3-7100 (第8世代)
6114

※2019年4月時点での当サイトの平均値

 

CPUの性能比較(デスクトップPC)

CPU CINEBENCH R15 CPUスコア
Core i9-9900K (第9世代)
2030
Core i7-9700K (第9世代)
1528
Core i7-8700 (第8世代)
1393
Core i5-8400 (第8世代)
945
Core i7-7700 (第7世代)
856
Core i7-8565U (第8世代)
632
Core i3-8100 (第8世代)
596
Core i5-7400 (第8世代)
551
Core i3-7100 (第8世代)
419

※2019年4月時点での当サイトの平均値

Core i7-8565U搭載機種ごとの違い

当サイトでは2019年4月上旬時点までに、10機種のCore i7-8565U搭載モデルを検証しています。それぞれのベンチマーク結果は以下のとおりです。

 

Core i7-8565U搭載機別のベンチマーク結果

機種名 CINEBENCH R15 CPU Mark サイズ
XPS 13 9380 711 10989 13.3インチ
Vostro 15 5581 690 9487 15.6インチ
Vostro 14 5481 660 9413 14インチ
Inspiron 15 5582 2in1 645 9828 15.6インチ
HP Spectre x360 13-ap0000 642 10278 13.3インチ
Inspiron 14 5482 2in1 620 9492 14インチ
Inspiron 13 7380 620 10283 13.3インチ
Inspiron 13 7386 2in1 611 10278 13.3インチ
Inspiron 14 5000 587 8906 14インチ
LIFEBOOK WU2/C3 535 8909 13.3インチ

※製品名をクリックすると、それぞれのレビュー記事が表示されます

 

もっともスコアが高いのはデルのXPS 13 9380で、特にCINEBENCH R15の「711」は驚異的です。逆にもっともスコアが低かったのは富士通のLIFEBOOK WU2/C3で、XPS 13 9380と比べると75%程度でしかありません。このように同じCore i7-8565Uが使われていても、機種によってスコアに大きな違いが出るのです。

 

この違いは、PC本体の熱対策やチューニングの影響によるものです。たとえばXPS 13 9380は空冷ファンを2基搭載しているほか、断熱素材や放熱効果の高いアルミボディを使うことで高い冷却性能を実現しています。これにより高い熱が生じる高クロック状態を長く維持できるため、高いパフォーマンスを得られるのです。

 

XPS 13 (9380) 本体カラー

高い冷却性能により、CPUの性能を最大限に引き出したXPS 13 9380

 

もっともその効果を体感できるのは重い処理のときくらいで、一般的な作業であれば違いはあまりありません。またノートPCにはそれぞれ機能や重さなどの違いがありますので、用途に応じて選ぶことをおすすめします。

性能にこだわりたい人向け

Core i7-8565Uは、一般用途向けのCPUとしては非常に高性能です。データ処理やちょっとした動画編集、アマチュアレベルのRAW現像など幅広い用途で活用できるでしょう。

 

ただしベンチマーク結果をご覧いただくとおわかりのように、ワンランク下のCore i5-8265U / 8250Uと性能が大きく変わるわけではありません。本体の値段を考えれば、コストパフォーマンス面ではCore i5に軍配が上がります。

 

このことからCore i7-8565Uは、少しでもパフォーマンスにこだわりたい人向けであると言えます。重い処理を頻繁に行なう人やプロ向けの高度なソフトを使う人、あるいは高性能なほうが安心するという人は、まずCore i7-8565U搭載モデルを検討してみてください。

当サイトでは2~3万円台の格安ノートPCから高性能ノートPCまで、さまざまな最新モデルを検証・解説しています。記事の更新情報は当サイトのtwitterアカウントでお知らせするので、フォローしていただくことをおすすめします。

 

関連記事

記事を書いた人
こまめブログ

元雑誌・書籍編集者からPC系フリーライターを経て、レビューブロガーとして活動しているオジサンです。文章に関わる仕事を始めてから25年以上。最高195万PV/月。安いガジェットやPCをよく買いあさっています

こまめブログをフォローする
CPU
こまめブログをフォローする
こまめブログ
タイトルとURLをコピーしました